161.一生の宝物 ページ42
惜しみそうに去って行く愛ちゃんに、控え目に手を振って別れた。
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大野さんと2人になった今も、2人の関係が気になって仕方が無かった。
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「…あの……」
智「、ん？どうかした？」
「…愛ちゃんとは、…どうゆう関係なんですか…？」
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こんな事聞いたら面倒くさいヤツだと思われるかも知れないけど、…気になってしょうが無いんだもん。
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智「あぁ、愛ちゃんは昔学童にいた子だよ」
「…、そう、なんですか……」
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私は、それ以上聞く気にはなれなくて。
…でも、あの愛ちゃんの態度が…。
もうきっと、そうだと確信出来たから……
隠し切れない不安が現れる…。
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智「…、そうだ！Aちゃん」
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けど。大野さんに名前を呼ばれただけで全身の神経がドクッと波打つから、ホント…どうしようもない。
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智「コレ、あげる」
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はい、と言った大野さんの伸ばした手に持たれた袋に入っていたのは…
あの時私がジーッと見ていた
ペンギンのぬいぐるみ。
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「…ぇ……これ……」
智「…あれ、その反応……欲しくなかった…？(笑)」
「違っ…、予想…してなかった、から……」
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まさかの大野さんからのプレゼントに、嬉しくてビックリして。
言葉が出てこない。
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そんな、ただ呆然として渡されたペンギンのぬいぐるみを見ている私を見た大野さんが、「ふっ…(笑)」と笑って…
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智「今日の御礼の気持ち。すっげぇ楽しかったよ。
……最後にイイ思い出作れた」
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「っ…、」
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そんな大野さんの言葉に、私のペンギンのぬいぐるを持っていた腕に、ギュッ…と力が加わって。
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ぎゅぅ…っと、心臓が締め付けられた。
162.気付かない…フリ。-O.side-→←160.愛ちゃん登場
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作者名：な り き | 作成日時：2017年10月16日 14時
