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142.罪なヒト ページ23
「、大野さんっ…！」
不意に呼ばれた名前に、驚く様子は見せずに
一瞬止まった後、振り向いて上半身を起こした私を見る。
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智「…どうした？」
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……どうした…って、…何もないけど…。
…何もないのに呼び止めちゃった、。
どうしよう…。えっと、…えーっと……
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何か話を、と考えていて気が付かなかった。
ふっ…と私の前髪に大野さんの手が触れていて…
それに反応して前を向くと、触れていただけの大野さんの手がサラッ…と前髪を撫でた。
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「っ…//」
前髪を撫でられてるだけでもう心臓バクバクなのに…、
私を見てる大野さんの瞳が凄く優しくて…
なんだかもういろんな感情が混ざり合って泣きそうになる。
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あぁ…、ダメだ。
この人は簡単に私のココロを掻っ攫っていく。
決心したのに…っ、何回揺らがせられれば気が済むのか…。
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智「…Aちゃん？しんどいの？」
ブンブンと首を振って否定する。
智「じゃあどうしたの？」
何か…何か言うこと……っ、
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「ぁ、あの…！お仕事は……」
智「あぁ、仕事なら心配いらないよ」
「、でもその…」
智「仕事よりAちゃんのほうが優先だから」
さらっとイケメン発言投下。
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…っ、もーホントやだ。
.
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智「しんどい時って1人でいちゃ余計にしんどくなるでしょ？だからしんどい時ぐらいは側で看病させてよ(笑)」
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作者名：な り き | 作成日時：2017年10月16日 14時
