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110.踏み出した一歩 ページ38

近づく為の努力……

女に見られるための努力……

この気持ちをぶつける勇気……

ガンガン押す勇気……


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少しでもいいから、大野さんに近付きたい。
高望みはしないから…
少しでも大野さんに私を見てほしい。


このどうしようもない気持ちを…

少しでも私を意識して欲しい。



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「……行きたい、です…」


志歩「っほんと?!…じゃ、もちろん櫻井くんも来るよね…?」





志歩さんが、前に座っている翔くんに首を傾げて可愛く微笑んだ。



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翔「…、俺は…」





翔くんが喋りだした瞬間、志歩さんが身体を前に突き出して翔くんに顔を近付けた。



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翔「っ…、」


志歩「櫻井くんも、…来るよね…?」





ニコッと微笑んでるけど、目の奥が笑ってない気がした。



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智「…志歩。無理矢理連れて行くのはやめろよ。櫻井くん行きたくなさそうだろ?」


志歩「私と智くんとAちゃんだと、Aちゃんが可哀想でしょー?だから私は櫻井くんを誘ってるの!ね?櫻井くんAちゃんの為に行ってあげてよ」



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…確かに。

大野さんと志歩さんと私で行ったら完全にまた私が浮く感じになっちゃう……。

それは絶対ヤダ。
相葉くんと奈々の時とは違う嫌さだけど…。
嫌というか、そんな状況想像しただけで辛すぎるよ…。




.




.




「翔くん…私1人じゃ…」


志歩「ほらぁ、Aちゃんも櫻井くんと行きたいって!」


「っ、いや、そうゆう意味じゃ…!」


翔「…わかったよ。行けばいんだろ」


志歩「櫻井くん優し〜!」



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志歩さんがふぅ〜と私達を冷やかす。



.




なんか、やだな…。大野さんもいるのに。
変に勘違いされそうで…






嫌だな……。

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作者名:な り き | 作成日時:2017年8月18日 17時

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