42.どうゆう気持ち？ ページ10
「なに？」
翔「っ何じゃねーよ！なんだよあのうるさい女は」
.
イライラマックスって感じの声で私に訴える翔くん。
そんなデカい声で話したら奈々に聞こえてるんじゃないかって不安になる。
「うるさい女じゃなくて小野原奈々だよ」
翔「名前なんかどうでもいいんだよ！あの女黙らせろ！てかなんで俺がお前らと昼飯食わなきゃなんねーんだよ！」
「っ、うるさいな！自分で言えばいいじゃん！」
私にばっか文句を言う翔くんに段々私もイライラが移ってくる。
.
翔「っ…もう知らねぇ。俺教室戻るわ」
そう吐き捨てて中庭から出て行った。
.
.
奈々「…あれ？櫻井くんは？」
奈々のところに戻ると、お気楽にモグモグと口を動かしてお弁当を食べていた。
「…どっか行った」
ちょっと不機嫌な口調で答えたら
奈々「…、私しつこく聞き過ぎたかな？」
奈々が申し訳無さそうに視線をお弁当に向ける。
.
「気にしなくていいよ。ただ翔くんが短気なだけだから」
すると奈々がチラッと私を見て
奈々「…Aさ、櫻井くんのこと好きなの？」
.
なんて、突然真剣な声色で聞いてきた。
「っ…え？そんなこと無いよ？」
なぜか焦ってしまう自分に焦る。
…奈々はカンが鋭いところがある。
そりゃぁ、昔は好きだったけど。
今は特にそんな感情は無い。
.
.
.
奈々「私ね、彼氏出来たんだ…」
.
.
……かれ、っ…？！！？！
突然のことで頭が混乱する私。
「か、彼氏っ？！奈々の彼氏！？」
奈々「うん。３組の相葉雅紀くんってゆう子なんだけどね」
相葉くんの話をしている奈々は、もうほんとに可愛い女の子って感じで。
いつもの元気な奈々とは雰囲気が違った。
.
奈々「Aは好きな人いないの？」
…好きな、人……。
考えてみるけど…そんな人は思い付かない。
「いないかな…」
そもそも好きになる気持ちがよく分かんない。
.
「…奈々はさ、この人の事好きかもってどうゆう時に思うの？」
奈々「んー…例えばだけど、この人とずっと一緒にいたいなとか、この人のこともっと知りたいなとか…。でもね、そうゆうのって知らないうちに好きになってるもんだよ？」
.
.
.
知らないうちに……か。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 51人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：な り き | 作成日時：2017年8月7日 14時
