37.私の後ろの席 ページ5
松本「はい、それじゃあ始め！」
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今日は中学生になって、初めての実力テストの日。
今日の授業はテストだけだから頑張ろう！
一時間目は、国語。
二時間目は、数学。
三時間目は、英語。
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私の苦手な数学の時間。
静かな教室のドアがガラガラと音を立てて開いた。
教室に入ってきたのは
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私のトラウマ、不良くん。
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鞄を肩に乗せて、イヤホンをして、あのだらしない服装で周りを一切見ずに席に向かう。
ドンッ…と鞄が乱暴に置かれたのは
私の後ろの席。
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っ、え。まさか後ろの席…？！
後ろが怖くて、問題を解いてるふりをして
チラッと脇の隙間から後ろの様子を窺う。
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…ちゃんと解いてる。
ドカッと偉そうに片足を椅子に乗せて
面倒くさそうに問題を解いていた。
なんだかその光景が意外で脇の隙間から
じーっと見ていたら
パチッと不良くんと目が合った。
「っ、」
その瞬間、不良くんが咄嗟に声を上げた。
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翔「せんせー。咲元さんが不審な行動してまーす」
「っ…？！」
その言葉に焦ってバッと前を向く。
すると教卓の椅子に座ってた松本先生とバッチリ目が合う。
松本「咲元ー。新学期早々呼び出しされる気かー？」
みんなが私を見てクスクスと笑う。
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っ…最悪っ！！！
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キッ！と後ろを見て不良くんを睨むと
ふっ、と完全に馬鹿にした笑いを私に向けて
そのまま何も無かったかのようにテストに視線を戻し問題を解き始めた。
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作者名：な り き | 作成日時：2017年8月7日 14時
