２）好きって言って -O.S- (ページ33)

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65.止まらない涙ページ33

智「……それじゃあ、僕は一旦席を外しますので。…親子で話し合って下さい」

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それでは、と言って気を利かせてくれた大野さんが部屋から出ていった。

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……、お母さんと２人きり。

何を話せばいいのか。どんな顔して話せばいいのか分からなくて、自然と沈黙が出来てしまう。

気不味い空気の中。
先に口を開いたのはお母さんだった。

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母「…大きくなったね」

「っ…」

お母さんの優しい声に、この前全部出したつもりの涙がまた溢れてくる。

母「……ごめんね。…会ってくれて、ありがと…」

お母さんの声が震えてるのが伝わってきた。

お母さんも緊張してるんだと分かって、少しだけ顔を上げてお母さんを見た。

そしたらお店から出されたお茶を眺めていたお母さんがパッと顔を上げて、お母さんの事を見ていた私に気付いたら…泣きそうな瞳を私に向けて今度は優しく微笑んだ。

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「っ…ふぇ…、おかぁ、さっ……」

今日は何があっても泣かないって決めてたのに…。
お母さんの笑顔を見た瞬間、何かの糸が解けたかのように。

私の目から出た涙はもう止まってくれない。

もう泣いてる私をどう思われるかなんて考えてる余裕なんて無い私はひたすらに泣きじゃくった。