２）好きって言って -O.S- (ページ14)

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46.お客さんの正体ページ14

大野に届け物してくれたってゆーのに、大野のこと待ってくれてたのに。

いつもの大野だったら『一緒に帰ろ？』とか
言ってニコニコしてるんだろーけど。

……やっぱりおかしい。

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速水「…なぁ、お前やっぱなんかあったろ」

さっき聞いた時はなんもねぇって言い張ってたのに
今度はダンマリな大野。

速水「Aちゃんさぁ、お前のこと待ってたんだぜ？なのにお前…そんなんだから。Aちゃん心配そうに見てたぞ」

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そしたら大野が俯いたまま

智「…だってよ、言えねぇじゃん」

って隣に座ってる俺に聞こえるか聞こえないかくらいの小さい声で話し出した。

速水「Aちゃんに言えない事なのかよ」

智「……言えねぇ…てか、言いたくねぇんだよ」

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俺の隣の作業机の椅子に座って、はぁ…と溜め息をつきながら俯いて両手を股の間にダラーンと落とす。

速水「…さっきの女の人。関係あんのか？」

さっきの女の人とは、Aちゃんが来る前に大野に会いに来たというお客さん。

すると、言い難そうにしていた大野がゆっくりと口を開く。

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智「Aちゃんの母親だよ……」