地雷系女子しか勝たん！

地雷系女子とジン(仮) ページ9

『っはぁ”ｯ……！！重い………！！じぬ”がどお”も”っ”だ……！！！』



超ヘトヘトになりながらジン(仮)を家まで運んだ。

明日は全身筋肉痛確定です。お疲れ様でした。

取り敢えず余った部屋まで引き摺って行き、簡単に処置をする。

普通なら救急車なり何なりを呼ぶんだろうけど、この人は世界を股にかける大犯罪組織の実質No.3(多分)。

呼べない。呼べるわけない。

ので、止血と消毒をさせてもらう事にした。



『え〜っと……まずは綺麗なタオルを用意してぇ〜…………うわ貫通してんじゃん』



ぐー◯る先生にお世話になりながら出来るだけ急いで止血をする。

よく見る夢小説の夢主は医学の知識が豊富だったりするが、私にそんな知識があるわけもなく。

自分以外の血とか今まで片手で足りるくらいしか見たことない。見たとしても転んで怪我したとかそういうやつだけだ。



『ふむふむ……これをこうして………ありゃ？』



取り敢えず止血と消毒をし終わったは良いもののガーゼの付け方をミスった。



『まぁこれも愛嬌ってことで！！』



目の前で眠っている男性が起きたら自分の脳天に風穴が開くかもしれないのに呑気だなぁ、と思ったけどまぁそこも私の良いところだよね。

無事(？)にやるべき事をやった私はコーヒーを淹れて、目が覚めるまで支部と占ツクを漁る事にした。




ーーーーーーーーーーーーーーーーー



「………？……………ｯ！！誰だ…！」


『うわっびっくりした…えと、なんか路地裏で倒れてたんで勝手に処置した人です……？』



目が覚めたと思ったらいきなり起き上がってベレッタこっちに向けるんだもん。一周回って冷静になったよ。




『………あ、お兄さんお腹に穴開いてましたけど大丈夫ですか？まだ痛むんだったらお医者さんにでも診てもらってくださいね。』



「……………………。」



『あ、あの………？』



「……何が目的だ。」



『はい？？？？？』



超苦々しい顔するじゃんって思ってたらいきなり何？？

数秒フリーズしてしまったけど、よく考えたらこの人黒ずくめのやばい人(多分)だもんな。

見返りを求めて擦り寄ってくる人とか今までうじゃうじゃいたんだろう。




『う〜〜ん………目的………。』



ここはテンプレの「目的なんてありませんっ！助けたかっただけですっ！」っていう夢主ムーブをしようかと思ったが壊滅的に自分に似合わない。泣きたい。

地雷系女子と陣→←地雷系少女と黒ずくめ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す