そばに居るから。 2

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side龍友

それからはまた、慌ただしい日々。


僕らがボーカルを務めるグループの、パフォーマーとの顔合わせ。


涼太は緊張しながらも、しっかり自己紹介をすることができた。









パフォーマー達はみんな、個性豊かだった。

みんな違っていて、今までそれぞれの場所で育ってきたということが、一目瞭然だった。









涼「りゅーと、くん、」

夢者修行に向けてのリハーサルの休憩中。

ふと涼太が弱々しく、僕の名前を呼んだ。




まだみんな探り探りでの会話で、打ち解けた感はなかった。だから涼太はずっと僕といるけれど、珍しく本当に弱々しくて。


龍「どした？」


ちょっと怖くなって優しく聞き返す。


涼「んーん、やっぱ何もない」

龍「？そーか、」


少し引っかかったものの、何もないと言われちゃどうしようもない。




龍「ちょっとトイレ行ってくるな」

涼「ん、」


そう答えた涼太は、今にも消えそうなほどの声。

不安そうに僕を見つめていたのに、どうして気付いてやれなかったんだろう。





最近はパニックを起こすこともなかったせいで、勝手に安心してしまってたんだ。






トイレから帰って来て、まさか涼太がパニックに陥っているなんて思いもしなかったんだ。

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