検索窓
今日:3 hit、昨日:44 hit、合計:188,195 hit

#31 ページ31

side涼太

寒い、寒い。

頭がぼーっとしてきて、何も考えられない。


龍「涼太っ!」

重たくなった瞼を閉じようとした瞬間、どこからか聞こえてきた大好きな声。


涼「…ぁ…りゅ…と…くん…」


なんとか絞り出した声は、自分でも驚くほど掠れていた。


龍「大丈夫、大丈夫。な?僕がおるから、」

そんな声とともに、龍友くんの匂いに包まれる。



あぁ、龍友くんに抱きしめられているんだ。

迷惑かけないようにって、ここに来たのに。



聞こえてくる声は龍友くんの声は震えていた。



龍「大丈夫やで。もうちょっと頑張ろうな」

涼「ん…」




いなくなろうと思っていたのに。

龍友くんの温もりに安心してしまう自分がいて。

俺は、弱虫だ。

ごめんなさい。



ピーポーピーポー…

遠くから聞こえるサイレン。

その音を聞きながら、俺はゆっくり目を閉じる。


龍「涼太っ!あかんっ!目、開けろっ!」


目を閉じる瞬間に見えた龍友くんは汗だくで、俺に向かって必死に叫んでいた。









俺はどうするべきなのだろう。

ここに居ても居なくても、迷惑をかける。

存在しているだけで、誰かを苦しませる。




だけど、俺は。

ここに居たいと願ってしまう。




冷えきった身体が、ガクガクと震えて止まらない。

もう何も考えられなかった。

#32→←#30



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (110 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
315人がお気に入り
設定タグ:GENERATIONS , 片寄涼太 , 病系
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

npagxp(プロフ) - 叶夢さん» ありがとうございます! (2020年4月1日 21時) (レス) id: 3150c02125 (このIDを非表示/違反報告)
叶夢(プロフ) - 続編も楽しみにしてます(*´∀`) (2020年4月1日 17時) (レス) id: 08075bc0b9 (このIDを非表示/違反報告)
npagxp(プロフ) - 叶夢さん» お仕事お疲れさまです!そう言って頂けるととても嬉しいです!できるだけたくさん更新できるよう頑張ります! (2020年3月9日 16時) (レス) id: 3150c02125 (このIDを非表示/違反報告)
叶夢(プロフ) - 今、仕事がすごく忙しくて(;_;)このお話読むのが1つの息抜きです(;_;)更新ありがとうございます!! (2020年3月9日 11時) (レス) id: 08075bc0b9 (このIDを非表示/違反報告)
npagxp(プロフ) - 叶夢さん» コメントありがとうございます!今まであまり末っ子を出せなくてすみませんでした…これからはもう少しバランスよくだせるように頑張ります! (2020年2月2日 20時) (レス) id: 3150c02125 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:npagxp | 作成日時:2020年1月19日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。