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#23 ページ23

side龍友

救急車を呼んで、僕が同乗することに。


いつの間にか急激に上がってしまった熱。
酸素マスクを付けられてぐったりとする涼太の手を握る。


その時に思い出した。

さっき体温計を挟もうと涼太の服を捲ったとき。

痣が見えた。

それはもう、本当に痛々しくて。


このことって、言っておいた方がいいのか?


龍「あの、僕もさっき気付いたんですけど…」

救急隊「どうされました?」

龍「涼太の身体…すごい痣があるんです、」

救急隊「わかりました。片寄さん、ちょっと服捲りますねー」


そう声をかけながら涼太の服が捲られた。

龍「っ!」


目を逸らしたくなるような痛々しい痣、傷。

救急隊「心当たりはないんですか?」

龍「はいっ…すみません…」


気付いてやれなかった。

どれほど痛かっただろう。

どれほど苦しかっただろう。



龍「ごめんなぁ…」



思わず涙が零れる。止まることを知らない涙がどんどん溢れてくる。



救急隊「こちらの傷の処置もさせていただきます」

龍「お願いします、」



病院に到着して、足早に運ばれていく涼太。
処置室の前で座って待つしか出来なくて。

何もしてやれない。

龍「くそっ…」




メ「龍友」

裕「お待たせ」

隼「涼太くんは?」

亜「どんな状態?」

玲「涼太くん、会えない?」



遅れて病院に着いた5人に救急車の中での状態、そして、謎の痣の話をした。

言葉を失い、固まっている。

そりゃそうだよな。



龍「気付いてやれんくてさ。痛かったやろうに…」

亜「それはみんなだよね、」


下を向いて、唇を噛み締める。


どうして。
毎日一緒にいたのに。
どうして。
気付いてやれなかったんだろう。


ごめんな、涼太。







コツッコツッ


メ「あ、先生…!」

メンさんの声にみんなが立ち上がる。

医者「片寄さん、大丈夫ですよ。今は解熱剤を点滴しています。とりあえず案内しますね」

龍「はいっ…」


涼太の病室へ向かいながら話を聞く。


医者「あと、痣なんですけど…」

龍「あっ、」


正直、聞くのが怖かった。
だけど、逃げてはいけない。



医者「おそらくなんですけど…暴行などによるものかと…」


亜「ぼ、暴行、?」


暴行…?

いつ?

誰が?

何のために?



玲「誰だよ…」

亜「なんで…」


驚きと怒りが入り交じる。


気持ちの整理がつかないまま、涼太の病室へ着いてしまった。

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npagxp(プロフ) - 叶夢さん» ありがとうございます! (2020年4月1日 21時) (レス) id: 3150c02125 (このIDを非表示/違反報告)
叶夢(プロフ) - 続編も楽しみにしてます(*´∀`) (2020年4月1日 17時) (レス) id: 08075bc0b9 (このIDを非表示/違反報告)
npagxp(プロフ) - 叶夢さん» お仕事お疲れさまです!そう言って頂けるととても嬉しいです!できるだけたくさん更新できるよう頑張ります! (2020年3月9日 16時) (レス) id: 3150c02125 (このIDを非表示/違反報告)
叶夢(プロフ) - 今、仕事がすごく忙しくて(;_;)このお話読むのが1つの息抜きです(;_;)更新ありがとうございます!! (2020年3月9日 11時) (レス) id: 08075bc0b9 (このIDを非表示/違反報告)
npagxp(プロフ) - 叶夢さん» コメントありがとうございます!今まであまり末っ子を出せなくてすみませんでした…これからはもう少しバランスよくだせるように頑張ります! (2020年2月2日 20時) (レス) id: 3150c02125 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:npagxp | 作成日時:2020年1月19日 10時

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