三角形の恋模様《我妻善逸》弐

その58 ページ12

Aside




善逸くん...じゃなくて、


善逸のことだから何かとんでもないことをお願いしてくるんじゃないかと思っていたら、 呼び捨てにされたいと言われた。




実は私も少しだけ、呼び捨てには憧れていて...



善逸のお願いを叶えるつもりが、私まで叶えてもらってしまった。






善逸「次は何をお願いしようかなぁ〜」



A「･･･ん？」



善逸「え？」



A「もうお願いごと叶えたよ...？」





善逸「えっ！1つだけ！？俺いっぱいお願いごとしようと思ってたんだけど！」




A「そんなにたくさん叶えられないよ...！」




善逸「だって、A...1つって言ってなかったじゃん！詐欺だよ詐欺！」




A「ちょっと！人聞きの悪いこと言わないでよ！」




善逸「叶えてもらいますからね！！俺のお願い全部！！」



A「もう･･･。」



善逸「A、ちゅうして❤」



A「調子に乗らないで！」




善逸「えぇえ〜〜！この間はしてくれたじゃん〜〜〜」





A「う、うるさい！あの時はあの時で今は今なの！」




善逸「･････( ; ᯅ ; ｀)」





捨てられた子犬のような瞳で私を見つめる善逸。



うぅっ...私が押しに弱いことをいいことに...。







A「･･･目、閉じてよ･･･」




善逸「！！！ う、うん･･･！！」






次第に近くなる距離に、早まる鼓動の音が善逸に聞こえているんじゃないかとか、



あの時の私、よくこんな事サラッと出来たなぁとか、






そんなことを考えているうちにもどんどん距離は縮まって、私の唇が善逸の唇に触れた時、顔から火が出てしまいそうな程熱くなった。

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