夕闇に誘われし絶世の美女は振り向かない

episode 69 ページ29

安定の焼肉

小柳の一発勝ちで
カメラいらないんじゃないかってくらい
一瞬で決まってしまった晩御飯

「焼肉かー。太るな」

小「もう太ってんだろ」

「いやお前が言うなや」


安定の中村が運転手

中村の一発負けで決まった
ここで千葉ちゃんが負けたら
運転どうするなんてフラグを建設しておきながら
中村が自分で負けるっていうやつ




「牛カルビ1人前」

山「タン塩1人前」

小「あ、ホルモン1人前とハラミ1人前」

西「ロース1人前とバラ肉2人前」

頼みたいものをバーっと頼んで
来たものから焼いて争奪戦


「ちょ、それ私が大事に焼いてたのに!」

中「置いとくのがわりぃ」

千「あ、こやさんそれカルビだって」

小「は? 俺のハラミは?」

「あ、間違えて食ったわ」

西「ロースうんまっ」

山「タン塩取って」

「あいよ」

肉の量も減ってきたあたりで
今日のお会計のお話

小「じゃあ今日もやりますか」

「うわっ、またこれかよ…」

そっとお財布の中身を確認すれば
車で送って貰えれば帰れる程度
多分今日も3万ちょいくらいだろ

っていうか、私が負けなきゃいい話!!


小「38500円」

中「35000円」

山「37000円」

千「40000円」

西「38000円」

「32000円」


小「じゃあ答え合わせと行きますか」

レシートを開いて小柳が笑い出す
もしかして小柳ピタリ…?!


小「Aお疲れ、43200円です」

「はぁ?! お前らどんだけ食ったんだよ!」

あとあと追加注文が増えて
デザートまで食べやがって

私がお会計かぁ…

「ちょ、中村お金貸して」

中「持ってないの?」

「今日3万5千しか持ってきてない」

中「貸しが一つできましたー」

私の目の前に3万円が置かれて
中村はみんなと外に出ていく

「中村、2万で足りるよ?」

中「いいから借りとけ」

そういって先に行ってしまった中村

お会計を済ませると
明らかに残っているお金

これは今返すべきか、そろってから返すべきか

「中村、これ3万下ろしてきたら返すね」

中「別に返さなくていい」

「え、でも借りたんだし」

中「返さなくていいから、その代わり俺…、」

「…ん??」

中「なんでもねぇ」

中村が車の方に行ってしまって
私も後ろから追いかける


その代わり、俺…?
なんだったんだろう、その代わり

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