1話 ページ3
kr side.
中高一貫校であるこの学校――白尾学園に中学生の卒業式がある意味とは。
まじでそこだけはよくわからん。
ぶっちゃけみんなそのまま高等部に上がるというのに、卒業式あるくらいなら早く帰ってゲームがしたい。
―そしてもう一つ訳わからんシステム(？)が――――
「きりやん先輩第二ボタンくださいっ．．．！！」
「あの、私にくださ、」
う る せ ぇ 。
なんだよ第二ボタンって。
第二も第三も一緒だろ。
ぶっちゃけ興味ないし、よく知らない人が自分のボタンを持ってるとか嫌すぎるんだが？
ていうか高校でもこのブレザー着るやん。
それともなんだ、また買えと。
無理だってこんなん！！
俺はぶるーくやきんときたちみたいに器用にかわす技を持ってないんだって！！
br「ねぇきりやんまだ〜？早く帰ろ〜」
くっそ見てねーで助けろよ、ていうかなんでお前んとこ誰もいかねーんだよ。
さっきまでいただろ！
そこまで考えたとき、離れたところにいる女子が見えた。
俺がいるほうなんて見てもいなくて、立派に咲いている桜の花のほうだけを見ている。
ネームの色からして、二学年下だ、ということがわかる。
―――――あのこだ。
そこで思いついた最低すぎる作戦はこうだ、
あの生徒にボタンを渡し、他の女子たちに諦めてもらう―――とりあえず女子追っ払っちゃえ作戦だ。
あの子には悪いが、俺に興味なさそうだし、適当に渡して終わらせよ。
kr「ね、君さぁ、これもらってくれない？」
そう言って自分の制服についているボタンを指さす。
．．．が、その女子生徒は俺の指さした先を見て一言。
『あ、結構です。』
――あなたのこと知らないですし。
…と、表情を変えることなく言い放った。
kr「．．．え？」
br「ぶふぉっ！！wあwwはww」
俺たちのそのやりとりに驚いてか、ポカンとしている周りの人たちを不思議そうに見まわした彼女は、すたすたと校門の方へと歩いていき、
爆笑するぶるーくと放心する俺をきんときがつかんで、いまだに動き出さない女子の群れから脱出させた。
変な奴に声をかけてしまったかもしれない。
．．．でも、
次は絶対受け取らせて見せるからな？！！！！！
〜〜〜〜〜
遅れまくりました〜…すみません！
次からちょこちょこ更新しますので！！
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