関係が出来ましたby原口 ページ11
ゲームが終わって、ミーティングに参加して…。
ホテルに戻ったのが18時前。
岩「何で急いどんの？」
原「待ち合わせに遅れる！」
岩貞は緩みきった顔で、僕を見る。
岩「晩メシ誘おうと思ったけど、やめとくわ」
原「ごめん」
岩「いいよ。カギは持っとくから」
原「よろしく。プリン、買ってくる」
必要最低限のモノを持って、俺は部屋を出た。
◆◇◆
急ぐ気持ちが身体にも出て、駆け足気味で待ち合わせ場所に行った。
それでも遅刻は遅刻。
Aさんはすでにいて、僕の顔を見るなり笑顔になった。
自分から誘っておいて、待たせるなんて…。
あぁ、情けない。
原「ごめん！」
「いいよ。それよりも、すごい汗！拭く？！」
急に立ち止まったせいで、汗が噴き出してくる。
Aさんはハンカチを差し出してくれたけど、多分、1回拭いたらビショビショになる。
原「大丈夫です。…行きましょうか」
息を整えて、目的の場所に向かう。
Aさんに合わせて人ごみの中を歩いていると、すぐにTシャツの裾が引っ張られた。
振り向けば、Aさんが裾を握ってる。
「すいません。東京の人ごみには慣れなくて…」
原「僕も慣れないですよ。どうぞ」
手を出すと、Aさんは握り返してくれた。
原「付いてきてくださいね」
◆◇◆
お店のチョイスは、僕に一任。
だから、個室のお店を選んだ。
お互いに好きな料理を頼んで、2人でシェアして食べる。
Aさんは美味しそうに食べてて、それに乗せられた自分もいっぱい頬張る。
シェアなのに、ほとんど僕が取ってるけど…。
原「Aさん。お願いがあります」
「ん、何？」
僕が箸を置けば、Aさんも箸を置いて、僕を見る。
フランクな感じで進めたかったんだけど、何か固い雰囲気になった。
原「僕と…友達になってくれませんか？」
先輩たちは恋愛対象。
晋太郎たちは姉貴分。
僕の感情は、そのどっちでもない。
強いて言うなら、友達に近い感情で…。
「ふふっ。今朝からとっくに友達やよ」
原「え？」
「だって、藤浪くんたちみたいに〈弟〉って感じがしなくてね」
それは、Aさんも一緒だったらしい。
まさかこんなところで、両想いになるとは夢にも思わなかった。
「だから、私からも言わせてください。…私と友達になってください」
原「もちろん。ありがとう、Aさん」
差し出されたAさんの手を、僕は握り返す。
「…ちょっと痛い」
原「あ、ごめん」
こうして、僕たちは友達になった。
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Quintet(プロフ) - ゆかさん» コメント、ありがとうございます。あちゃー、私のルーティンがバレてしまいましたね(笑)。あともう半日、あと数時間を過ごす一息になればと思っています。これからも、よろしくお願いします。 (2016年10月14日 16時) (
レス) id: 7f540aaaaf (このIDを非表示/違反報告)
ゆか - 毎日更新されるのが楽しみです！ 毎日4時過ぎにこのお話更新されているか見てしまいます。笑 これからの楽しみにしています！ (2016年10月12日 15時) (レス) id: c3eab76729 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Quintet | 作成日時：2016年10月4日 15時
