からかうのはやめてください。【宇髄天元】

十八 ページ18

.





「 …！ 」





ピタリ、と私を抱えた男の人は足を止めた.





「 美味そうな人間みぃーつけた 」



『 ﾋｯ… 』





その先に現れたのは、気持ち悪い生き物.

さっき見たのとは違うけれど、異様な生き物だった.





鬼、って…これのこと＿＿？










再び恐怖に課せられ 肩はより震え、涙が零れる.

















きゅっと、抱えられる手に力が込められた.










「 雑魚鬼の分際で良く言うわな. 」


「 女を抱えてどう戦うという？ 」


「 ここに来ているのは俺だけだと思ってんのか？ 」





直後、気持ち悪い生き物の呻き声が聞こえてきた.





「 天元様に話しかけないでください！ 」


「 そのクナイは毒入りだ 」


「 頸を斬らないだけありがたいと思いなさい 」










何が起きたの…？


ゆっくりと顔をそちらに向けようとしたけど、視界が暗くなった.





「 見なくていい、鬼は退治した 」





僅かに感じる目元の温もり.


目隠し、されたの…かな…？





「 天元様、親玉と思われる鬼の気配が消えていました.」


「 ｯﾁ、逃したか 」





「 一旦引きますか？ 」


「 はぁ…、そうだな 」





「 天元様、その子は…？ 」


「 ああ、鬼に喰われそうになったのを介抱した. 」










今度は視界が戻り、映ったのは綺麗な3人の女性だった.















鬼に喰われそうになったのを助けてくれたのが、

宇髄様、雛鶴さん、まきをさん、須磨さんだった.










.

十九→←十七

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す