【声優・短編集】2

かまってちゃん【梅原裕一郎】 ページ34

梅原side




梅原｢…えい｣

｢ウヒッ？！｣

膝カックンをしたら見事に引っかかり

｢……｣

梅原｢ねえ、鮫川ちゃん｣

｢…梅ちゃんか…｣



梅原｢最近どうしたの？｣

｢…あのさ｣

梅原｢うん｣

｢私、梅ちゃんが好きなの｣

梅原｢…………ん？｣

｢梅原くんが好きでね、｣

｢振り向いて欲しくてやってたの｣



｢でもある時、スタッフさんに言われて｣

｢私、それでも好きな人振り向かせるとき｣

｢いつもあんな感じなの｣

｢あと、空気が悪い時…明るくしようって｣



｢…嫌われてても、とことん空気のためにってやるの…どんな空気になったって｣

｢なんとしてでも、戻そうとするの｣

｢私ね、梅ちゃんが最初すごく静かで｣

｢緊張してて、わかるなあって思ってた｣



｢でも、梅ちゃんが私の話を聞いてくれるようになって、もっと話したいなって思って｣

｢それからね、時々ああやってどっか行くの楽しくてね、仕事終わりの短い時間｣

｢2人で過ごすの好きなの｣



梅原｢…うん｣

｢…ごめんね｣

｢うざくて、うるさくて、それでかまってちゃんで｣

｢梅ちゃんとコミュニケーションするの楽しくてね、内容くだらなくても、聞いてくれる人が好きでね｣

｢ただアドバイスくれる人が好きでね｣

｢私的には梅ちゃんとずっと話してたいんだけどね｣

｢迷惑って言われたの｣

梅原｢…誰に｣

｢…見てる他の人｣

｢梅ちゃんもそうなのかなって思う時ある｣

｢だからごめんね｣



梅原｢…｣

大丈夫と言っても、周りがそういうことに関して

鮫ちゃんはそれを気にしてしまうだろう、この先も



梅原｢…｣

｢…わ、｣

頬をむに、とつまむ

梅原｢俺さ｣

梅原｢鮫ちゃんと話すの好きだよ｣

｢…え？｣

梅原｢だから、大丈夫だよ｣

梅原｢俺はさ、話聞いてないの？とか言われるけど｣

梅原｢鮫川との会話は普通に楽しいし｣

梅原｢聞いてるの、好きなんよ｣



｢…それは、私が梅ちゃんを…、｣

梅原｢…いつから好きなの、俺を｣

｢…ある時、本当に悩んでた時に｣

｢親身になってくれて…、｣

梅原｢うん｣

｢…その後から、相談とかしてる時｣

｢梅ちゃんはちゃんとその人の出来ることを読み取って言ってくれて…それで、そこから…かも｣

梅原｢…ふふ｣

｢え、なに｣




梅原｢…だって、鮫川は俺の言ったこと頑張ってやるから、だから言うんだよ｣

他は話聞いて欲しいってだけだからな

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