１４ページ:買物 ページ14
「今日は服でも買いに行こうか」
「…」
「何か欲しい物はあるかい？」
私は首を横に振った。
「そうか…ついでに生活用品でも買っていくか」
そう言って上着を羽織る保護者。その横に書いてある危険度の数値は相変わらず常人離れした数値のものであるが、私への警戒度は保護者が私の保護者へとなったあの日から、四週間前から比べると大差があった。
今の数値は500。…この前までの異常な警戒度は
「身支度は済んだね？…いや、本は置いていこうね」
ずっと昔から持っている本をバッグの中に忍ばせて持っていこうとしたらバレた。幼児用のバッグは小さいから、本を入れるとすぐに形でバレる。
暇潰しに読んでおこうと思ったのに。…移動手段は車なので、中で読もうととっておいた小説なのに。
「準備は整ったね？それじゃあ行こうか」
上機嫌に見える保護者に連れられて、私は保護者の車に乗り込んだ。
今日は何故外出したのかというと、これと言った理由は特に無いようだ。ついさっき、軽いノリで外出宣言したんだし、多分思い付きなのだろう。
…それすら演技で、本当は何か企んで外出に誘った可能性がある。
結局私に警戒をする理由はいくら考えても分からなかった。ただの子供に対して警戒するものとは何か。答えは全然分からなかった。
なので更にそれに対する私の結論はこうだ。
放置しよう。
「…？どうかしたのかい？」
「…別に」
疑問に思っても答えが出ないものは仕方がない。面倒だし。
誰だって分からない問題があったのならすぐにすっぱりと諦めるか、じっくり考えて無理なら諦める筈だ。
それに、別に最悪死んでも恐らくはまた転生するだけだろう。この人生で終わるのならそれはそれでいいのだが、二度あることは三度ある。三度目の転生もあるだろうな、と勘が言っていた。…流石に永遠は無いだろうが。
まあ、要は思考放棄だ。わざわざこんなことに頭を使っても意味が無いことに気付いたのだ。
「着いたよ。…人が混んでるな…」
まず保護者が私を連れてやってきたのは洋服屋だった。どうやら私の洋服を買うつもりらしい。
「手、繋ごうか」
そう言って出された手を、私は無警戒に取った。
すると保護者は少しの間、動きを止めた。私が顔を覗き込むと我に返ったのか足を進めたが。
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卵かけご飯の醤油 - みつるさん» ああ、確かに盛者必衰の方が多分内容的に合ってますね。私、てっきり諸行無常も盛者必衰も同じような意味かと思ってて…今ウィキ先生で調べてみました。どうやら意味合いが違うようです…わざわざご報告、ありがとうございます。修正しますね。 (2019年5月29日 19時) (
レス) id: ecf6ee3b9e (このIDを非表示/違反報告)
みつる - 49ページなんですけど…諸行無常ってなんとも言えないという意味だと思います。多分盛者必衰の間違いかと…間違ってなかったらすみません(>_<) (2019年5月29日 18時) (レス) id: d6e134e20f (このIDを非表示/違反報告)
卵かけご飯の醤油 - すすぎさん» そうなんですか…もしよろしければその私の小説と似ているという小説の題名を教えてくれませんか？出来ればその小説と話が被らないようにプロットを書き直すつもりなので… (2019年5月26日 12時) (レス) id: ecf6ee3b9e (このIDを非表示/違反報告)
すすぎ - あまりにも似てるものがあったので..... (2019年5月26日 11時) (レス) id: 28118ed8c0 (このIDを非表示/違反報告)
卵かけご飯の醤油 - ありがとうございます。まさか読みやすいというコメントを貰うとは思っていませんでした…嬉しいです。これからも更新頑張ります。 (2019年5月25日 14時) (レス) id: ecf6ee3b9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：卵かけご飯の醤油 | 作成日時：2019年5月17日 15時
