迷路 ページ40
らせんを描く石垣の迷路は絶えず動き続けている。
デルフィーは躊躇いも見せずに迷路の中に歩いていく。
後ろにアルバス、A、スコーピウスを引っ張る。
三人は両腕を縛られ無理やり歩かされている。
ルード・バグマンの声が大きく響き渡っており、声援なども聞こえる。
デルフィーがしもてに曲がる。
デルフィーとアルバスたちは身近に迫る迷路の生垣に追いたてられるように進む。
デ「彼はどこだろう？セドリックはどこだ？」
三人は危うく生垣に体を裂かれそうになる。
ス「この生垣も僕らを殺そうとしてるのか？ますますおもしろくなるな」
デ「ちゃんと着いてこい。でないとひどい目に合うぞ」
四人は迷路を歩き続ける。
デルフィーが先に行き、三人は言葉を交わすチャンスを得る。
ス「何とかしないと」
「わかってるけど、縛られてるし、杖も折られたし、どうするの？」
ア「おまけに僕は君たちを殺すって脅されてる」
ス「ヴォルデモートが戻ってくるのを止められるなら僕は死んでもいい」
ア「そうなのか？」
「こき使われるなら死んだ方が妥当かもね。そしたらあいつの計画も止められる。でも、できることなら私はあなたたちが生きててほしい」
アルバスは必死に考える。
ア「タイムターナーの欠陥、五分間のルール。それが過ぎるようにできるだけのことをするんだ」
ス「その手はダメだろう」
生垣の一つが向きを変え、デルフィーは三人を自分に引き寄せる。
三人は絶望的に迷路をたどり続ける。
ルード・バグマンの声が響き渡り、三人は駆け足で迷路の後ろから飛び出す。
「あいつどこにいったの？」
ス「かまうもんか。僕たちはどっちに行く？」
すると突然デルフィーが宙に舞い上がる。
「箒も使わずに飛んでる...！」
そして二人の少年と一人の少女を地面に吹き飛ばす。
「あなた、箒もなしで、」
デ「あんなものは使わない。あと２分だ。言われたことをやれ」
ス「嫌だ、やるもんか」
デ「私と戦えると思うのか？」
ス「いや、でも逆らえる」
「たとえ命を投げ出してもね」
デ「予言は成就しなければならない」
ス「予言は破ることができる」
デ「予言は未来なのだ」
デルフィーが杖を抜く。
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作者名：ななや | 作成日時：2022年9月29日 19時
