曲者揃いのスリザリンは時間の旅に出るらしい。 (ページ19)

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愛の切り札ページ19

スコーピウスとAは必死に考えを巡らせて、最後の切り札を出す。

ス「あなたは彼の母親を愛してた。ハリーの母、リリーだ」

スネイプはリリーの名を聞いて少なからず表情を変えた。

「あなたがいなければ、あの戦いには決して勝てなかった。私たちが別な世界を見たのでなければ、どうしてこんなことがわかるでしょう......？」

スネイプは強い感情にかられ、黙っている。

ス「ダンブルドアだけが知っていた。彼がいなくなったとき、あなたはどんなに孤独だったか。あなたはいい人です。僕らは知っています」

「ハリー・ポッターは自分の息子に、あなたが偉大な人だと教えた。息子の名は『アルバス・セブルス・ポッター』」

スネイプは二人を見ながら事態を把握しきれずにいる。

何か裏があるのでないかと深刻に迷っている。

セ「ハリー・ポッターは死んだ」

ス「僕らの世界では違います。ハリーはあなたの秘密を知っていたのです。ダンブルドアのためにしたことを＿＿＿＿彼はあなたを尊敬していた。だから自分の息子の名前を＿＿＿僕らの友達の名前を＿＿＿お二人からとったのです」

スネイプはピタリと動きを止める。

深く心が動かされているのだ。

「どうか、どうか、リリーのために＿＿＿＿世界のために、私たちを助けてください、お願いします」

Aは一歩前に出て強く、真っ直ぐな瞳でスネイプを見つめる。

スネイプは考え込み、二人に近づきながら杖を握る。

Aは怖くなって後ずさる。

スコーピウスがAの前にたつ。

スネイプがドアに向かって呪文を放つ。

セ「コロポータス！(扉よ、くっつけ)」

見えない錠がかかる。

スネイプは教室の奥の小さな潜り戸を開く。

セ「さあ、来るんだ」

ス「お聞きしますが、いったいどこへ？」

スコーピウスとAはスネイプの方へと歩みを進める。

セ「この道は暴れ柳の根本に隠されを部屋に続いている。我々は何度も移動しなければならなかった」

ス「オーケー、我々って誰ですか？」

セ「すぐわかる」

三人は潜り戸をくぐって教室から姿を消した。