再会 ページ17
学校に戻ったAは急いでスコーピウスと別れた廊下に走った。
「スコーピウス！」
スコーピウスが見えて、名前を呼ぶと彼もまたAに駆け寄る。
ス「A！」
スコーピウスはAをきつく抱き締め、そのまま抱き上げる。
ス「キスしたい気分、していい？」
返答するよりも早くAはスコーピウスにキスをした。
「とにかく会えてよかった」
ス「ご両親は＿＿＿＿＿＿どうだった？」
スコーピウスがそう聞くとAは今にも泣き出しそうになる。
「母と妹が＿＿＿存在してなかった」
ス「アルバスだけじゃないんだ＿＿＿みんないなくなってる」
「スコーピウスは？」
ス「父さんがちょっと＿＿＿大変なことになってた」
「そう、そうなのね...」
少しの重い沈黙が流れる。
ス「僕たち図書室に行かなくちゃ」
「そうね、できるだけ調べなくちゃ、このおかしな世界を」
スコーピウスとAは図書室に行き、どういった形でおかしなことになったのかを魔法史の本をひたすらに読みながら考えた。
ス「セドリックはどうして死喰い人になったのか？なにか見逃しているのかな？」
「どうか私たちに＿＿＿闇の中の光を」
ク「どうしてここに？」
二人が振り向くとすがり付くような表情のクレイグがいる。
ス「どうしてここにいてはいけないの？」
ク「まだできていないのです、何しろスネイプ先生は宿題が多いですから＿＿＿いえ、不平を言っているのではありません」
スコーピウスはAを見る。
「クレイグは＿＿＿ちょっと変わったみたいでね、私にも同じようなことを言ってた」
ス「そうか＿＿＿でも僕、宿題なら自分でするよ？」
ク「いえ、感謝しています。あなたは宿題が嫌いですし、よければその宿題も僕にさせていただけませんか？」
クレイグは興奮ぎみに頬を赤くさせる。
ス「僕が宿題が嫌い？」
Aは終らなそうなこの会話を打ち切ろうと口を開く。
「クレイグ、これは仕事なの。私と彼のね」
Aがそういうとクレイグは勢いよく頭を下げる。
ク「お仕事だったのですね！すみません」
「いや、いいの。とにかく＿＿＿少しサソリ王と二人にしてくれる？」
Aがそういうとクレイグは素直に退場していく。
すると、スコーピウスは何かに気がついたように手を止める。
ス「あいつ、スネイプって言ったかな？」
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作者名：ななや | 作成日時：2022年9月29日 19時
