鷲と兎【番外編】 (ページ1)

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鷲と兎の学園祭ページ1

11月。
まさに今白鳥沢は学園祭シーズンに突入した。

そして私たち3年3組は、何をやろうか悩んでいる最中。

「何か他にやりたいのはありますかー！」

黒板に書かれている意見の数々。
模擬店だったり、演劇だったりお化け屋敷だったり。

2年生の時は、演劇をやったな…。役柄は完全ランダムで、どうしようかと思ったけど裏方の衣装作りだったので助かった思い出がある。

「個人的には、模擬店やりたいな…」

ぼそりとそう呟けば、隣の席の牛島くんが反応する。
実は最近席替えをして、牛島くんと奇跡的に隣になったのだ。なんだか、嬉しい。

「Aの料理なら、人気が出そうだな」

「なんだか照れるね…。でも若利くんがそう言ってくれるのなら、やってみたいな」

談笑しているうちに他の意見が無いようだったので、模擬店かお化け屋敷か演劇の3つで挙手制投票をすることになった。

結果は模擬店。

「模擬店でやりたい内容あるー？」

と、委員長がいえばどんどん意見が出てくる。

似たような系統のお店は纏められ、2つまで内容が絞られた。

・焼きそば、たこ焼き(外)
・パンケーキカフェ(内)

みんなで投票の結果、役割が平等に与えられるパンケーキカフェになった。
ちなみに私は、厨房係。

接客業になるので、どんな服装で接客しようか話し合いになったがこれはすぐ決まった。

「メイド服と執事さんかあ…」

「Aは作る係か」

「そうだね…！どんなパンケーキを作ろうか、悩むな…」

「…Aのメイド服」

若利くんが残念そうな顔をしていたのは、気のせいだったと思いたい。