鷲と兎【牛島若利】 (ページ27)

今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:114,907 hit

約束と複雑心ページ27

「やべっ、もうこんな時間なのネ！なんで俺、3人と同じクラスじゃないの！悲しくて泣いちゃう！」

「まあまあ！あ！じゃあ昼ごはん食堂で4人で食べればいいんだよ！Aも牛島も聞きたいことあるだろうし、あたしもあるからね！」

「おー！イイネ！じゃあそういうことで！ばいばーいまた後でネ！」

天童くんは、ヒラヒラと手を振って2組に入っていってしまった。
私はもう話についていけないです。
牛島くんも珍しく何も言わず、ぽかーん。

とりあえず教室に入って、自分の席につく。
ちなみに琉璃ちゃんと席が隣で、牛島くんは琉璃ちゃんの斜め前の席。
観察しやすい位置だ。

「よーし、ホームルーム始めるぞー」

先生の声でまた一日が始まる。

「ねえねえ、さっきは突然決まっちゃったけど、Aは大丈夫？？」

こそこそと琉璃ちゃんが耳打ちしてきた。

「突然の事でびっくりだけど、大丈夫だよ。あっ、でも今日もお弁当作ってきてる…」

「それなら大丈夫！食堂で持ち込みダメとは言われてないでしょ？Aは弁当食べな！あたしは寮生活だし、食堂なんだけどさ」

あ、天童くんと琉璃ちゃんが仲良しなのってもしかして同じく寮生活だからなのかな…。琉璃ちゃん、牛島くんとも話してるしなあ…本当に顔が広い、凄い。

そう言えば本当に、あの3人と私じゃ違いが沢山ある。
3人は寮生活(後から初めて聞いたが、天童くんと牛島くんは寮の部屋が同じらしい)だし、スポーツ推薦で白鳥沢に入った…
私は家の事もあるから、家が近い白鳥沢を一般で死ぬほど勉強して受かった何と言うかそこら辺の一般人……

少しだけ、3人との壁を感じた。