幸せな空気 ページ22
絡み合う指。
ぴったりとくっついた手のひら。
触れ合う腕と肩。
通い合う心。
なんて心地良いの。
どうしてこんなにも、西島君と思いを共有したくなるの。
それだけで幸せで、他には何もいらないくらい心が満たされる。
『みお！ 香織たち来たよ！』
私のななめ前にいた美咲が、振り返って私を呼んだから、とっさに彼の手を離して返事をした。
今さら、ドキドキとうるさい私の心臓。
『あれっニッシーもいたの。久しぶりだね〜』
『久しぶり、田中。元気そうだな〜』
今までの雰囲気が嘘のように、西島君は美咲と話を始めた。
なんか…少しだけもやっとする。
私はこんなにドキドキしてるのに。
西島君の切り替えの速さ。
流石だよね。
……
だめ。
悩まない。
考えない。
「おめでとうっ、香織！ 佑一郎君！」
私達の所まで来てくれた2人。
とっても眩しい笑顔。
キラキラと輝いている。
『みお、ありがとう』
『みおちゃん、ありがとう』
「香織、とってもきれい。本当に。佑一郎君もすごく素敵」
あーまた涙出ちゃう。
香織と思いっきり抱き合って、腕に力を込めたら、やっぱり溢れてしまった。
「おめでと、おめでとう。幸せになってね」
『うん、幸せになる。みお、今日は来てくれてありがと…』
もう、お互いそれ以上の言葉が見つからなくて。
ただ幸せを噛みしめるように、抱き合った。
『みお、そろそろ佑一郎に香織を返しなよ』
後ろから西島君の声。
「えーもうちょっと」
『ふっ、だってよ。佑一郎、香織のこと幸せにしないと、みおが黙ってないかもな』
『あぁ、そうかも。みおちゃん、安心してよ。俺その自信はあるから』
佑一郎君の言葉に、私と香織と西島君、側にいた百合子と美咲も、一気に気恥ずかしい雰囲気に。
でも1番恥ずかしそうだったのは佑一郎君本人で。
『西島、何言わせんだよ』
『いやいや、お前が勝手に言ったんだろ。よかったな、香織。幸せになれよ』
『ありがと。ニッシーも今日来てくれてありがとうね。みんな、また後でね』
香織と佑一郎君はたくさんの幸せな空気を残して、次の招待客の元へ向かった。
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さら(プロフ) - 恋葉さん» コメントをありがとうございます。完全自己満な作品に感想をもらえて嬉しいです。その曲知らなかったので聴いてみました。いかようにも解釈できる、想像膨らむ歌詞ですね。好きなシーンを伝えてもらえて最高にハッピーです。読んでくれて感謝です。 (2020年4月24日 3時) (
レス) id: 9f1002156f (このIDを非表示/違反報告)
恋葉 - 楽しませていただいております！！！個人的には7ページのチョコレートの話、Da-iCEのチョコレートシンパシーに似ててすっごい好きです(*´∇｀*) (2020年4月23日 19時) (レス) id: 35a567dc92 (このIDを非表示/違反報告)
さら(プロフ) - てんさん» コメントをありがとうございます。楽しみにしてもらえるって嬉しいですね。これからもニッシーの恋の行方を見守って下さい。 (2019年5月9日 1時) (レス) id: 012c2a9612 (このIDを非表示/違反報告)
てん - いつも楽しみにしてます！この物語のにっしーが好きすぎます(*´ω｀*) (2019年5月8日 11時) (レス) id: 3758975c70 (このIDを非表示/違反報告)
さら(プロフ) - 憂さん» コメントをありがとうございます。とっても励みになります。楽しんでもらえてよかったです。 (2019年4月25日 3時) (レス) id: 012c2a9612 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さら | 作成日時：2019年4月17日 4時
