君と (ページ6)

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地元の友人(side N) ページ6

今日は久々に、地元北海道の友達と会うことになっている。

後藤佑一郎と佐々木香織。

2人とは中学生の頃からのつきあい。
上京した時期も近かったから、こっちへ来てからもよく一緒に遊んでた。

今でも時間が合えば、飲みに行ったりしてる。

芸能界に入った俺と、昔と変わらず接してくれる2人は、数少ない心許せる友人だ。

「やべ、2時間以上遅刻だ」

2人との約束の時間はとっくに過ぎてる。

タクシーに乗り、佑一郎に今から向かうことをラインで知らせた。

2人は、俺の仕事が不規則で時間が読めないことを理解してくれている。

普段ならこんなに焦ることはないんだけど、今日は2人の他に一緒に飲む人がいるから、急いでる。

橘みおさん。

佑一郎、香織と同じように中学の同級生。
香織とは高校も同じだったらしい。

俺は中学卒業以来、会っていない。

中学生の時、何度か話したことはあったと思う。
色白で、目立つタイプではない、真面目な子っていう印象だ。

「橘さん、驚くかな…」

佑一郎と香織には、橘さんには俺が来ることを内緒にしておいてと頼んだ。

仕事があるから、飲みに行けるかどうかわからないってのもあったけど、単純に橘さんがどんな反応をするか見てみたいと思ったんだ。