12 ページ12
浴衣を選んで部屋に戻ったら、しげがいない。
「...えぇ」
鍵はそれぞれ持ってるし、売店とか散策しに行ったのかな。
携帯...も出ない。
キャリーケースの中のプレゼントも見たい、けど。
「...やっぱり気になるのは露天だよね」
お部屋の奥の襖を開けると見えるって言ってたよね？
外の景色も見たいし、しげ帰ってくる前にひと風呂浴びてもいいかも。
鼻歌まじりで和室を進んで広縁に続く襖を引いた。
「わっ」
重「っはぁ！？」
もくもく湯気のたった露天風呂には誰もいなくて、すぐ隣の洗い場にしげがいた。
衝撃が過ぎて襖を引いたまま動きが止まる。
重「...っアホ！はよ閉めろや！！」
「あ、うん。ごめん。」
その言葉で我に帰って襖を閉める。
「...」
大丈夫。大丈夫。
後ろ姿だったから大事な所は隠れてた。
プリッとかわいいお尻がちょっと見えただけ。
「...しげ、襖開けていい？」
重「...おう。てか湯浸かったから入ってきてええで」
そう言うから素直に脱衣所からそろっと扉を開けたら、乳白色の温泉に浸かったしげが見えた。
ああ、これなら見えない。安心。
ズボンを膝下までめくって湯船の淵に腰掛けて足を浸ける。
とろっとしたお湯が気持ちいい。
「はぁー、気持ちいい」
重「何呑気な声出してんねん(笑)
お前いきなり襖開けんなや」
「ごめんって。でもしげいないから、旅館散策してるのかと思ったの」
重「ったく。アイドルのケツ見たんやで？(笑)」
「さすがアイドルお尻もかわいかったよ(笑)」
重「うっさいわ(笑)」
少しそんなくだらない話しをして、しげが出ると言うので私は一足先に和室に戻る。
スマホに届いた皆との写真を見た後、キャリーケースに手をかけた。
キャリーケースに詰まったプレゼントを見ると、どうしたって顔が緩んじゃって。
ぎゅうぎゅうに詰まったプレゼントの写真を1枚。
その後１つを手にとって、これは...美和がくれたプレゼント。
『Happy birthday A
今日は素敵な夜を過ごしてね』
そんなバースデーカードを添えてあるプレゼントの中を見て言葉を失う。
...淡いピンクに小さなフリルとかわいい刺繍が施されたブラとショーツ。
勝負下着って言うほど攻めちゃいないけど、これは、かわいい。
「素敵な夜って...」
重「あ？何か言った？」
「！？」
声の方を振り返ったらしげが浴衣姿で髪を拭きながこっちを見てた。
重「まだ夕飯まで時間あるからお前も入ったら？」
「う、うん。はい。」
重「なんやねん(笑)」
プレゼントの中がしげに見えないように、ぎゅっと握りなおした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 825人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
のら(プロフ) - chiiiiiさん» コメントとありがとうございます！受験...！大変な時期ですね！そんな時にも読んで頂けて嬉しいです。私もそんな話書きたい...(笑)このシリアスモードが落ち着いたら是非、書かせてください！ (2019年11月13日 20時) (
レス) id: 722c2a39b7 (このIDを非表示/違反報告)
chiiiii - この小説が受験勉強の癒しです！風邪っぴきしげちゃんの看病が見たいです！これからも頑張ってください！ (2019年11月7日 21時) (レス) id: f05db0f9cf (このIDを非表示/違反報告)
のら(プロフ) - よしのさん» 作者の妄想話をそんな風に言って頂けて嬉しいです！お気遣いもありがとうございます、頑張ります！ (2019年11月1日 8時) (レス) id: 722c2a39b7 (このIDを非表示/違反報告)
のら(プロフ) - ゆんさん» コメントありがとうございます！キュンとして頂けて嬉しいですー！更新頑張りますね！ (2019年11月1日 8時) (レス) id: 722c2a39b7 (このIDを非表示/違反報告)
よしの(プロフ) - すごく素敵な作品で、きっと完結しても何度か読み直すんだろうなと思っています！無理せずゆっくり頑張ってください＾＾ (2019年10月30日 20時) (レス) id: 20fd6cf58f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：のら
| 作成日時：2019年10月18日 21時
