7色の後ろ側《赤》 (ページ50)

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レコーディング② ページ50

side 桐山

ス「ここもっと強い感じで、目の前の敵倒す感じね」

中「わかりました、もう1回お願いしますー」

今は淳太くんのレコーディング中。
新曲は戦隊モノっぽい感じで俺は結構すきやな。

そんで美和は電話すんのに部屋でとって、
俺とAちゃんで待機中。
Aちゃん隣座ってくれて嬉しいわー。
なんやろ、甥っ子姪っ子が懐いてくれる感じに似てる。タメなんやけどな(笑)

桐「...Aちゃんはあれやね、顔にでるな(笑)」

「え。そうですか？」

そうやって俺が言ったら無表情作りよるけど、淳太とスタッフさんのやりとり見てる時驚いた顔して聞いとった。

桐「何に驚いたん？」

「ああいう抽象的なイメージに対して、すぐに対応できるのすごいなと思って。
桐山さんもそんな感じで録ってましたよね？」

桐「あー、大変やけどええもんやで。
やっぱ最初に曲聞いた時にこういう感じに歌いたいとか、こういうストーリーなんかなって想像すんねんな。
んで自分がしたいようにやって、ハマったらそのまま使って、より良いもんなったりするとさ、嬉しいしな」

「DVDとか見てると中間さんは踊りも歌も、表現力がありますよね。」

桐「淳太くんはそうやなぁ、そういうタイプやな。
やからストーリーはっきり系とかぱっぱ録りおわるしなぁ」

「すごい」

桐「せやでぇ、うちの最年長すごいんやでぇ！？」

「ふふ(笑)」

桐「何にやにやしてんねんな(笑)」

Aちゃんはきっと採用決まるまでに何度もDVD見て、ネットでも俺らの事調べて、無い知識を必死につけてきたんやろな。
健気やわ。

そんでな、俺に対してのガードが緩いねんなぁ。
望への対応見てるからめっちゃわかる。

私あっくんには気ぃ許してるんだゾ？♡
感がハンパないねん。

桐「なぁ、Aちゃん嫌じゃなかったらでええんやけどさ。
呼び方もやけど喋る時もタメ口でエエんやで？
俺らタメやしな」

「や、それは流石に！」

桐「ほんなら敬語でええから呼び方変えよぉや。
桐山さんて他人行儀で嫌やねん」

「名前呼び捨てとか無理ですよ？恐れ多くて」

桐「なんでや(笑)
あっくんは？照史のあっくん」

「んん、...照史くんでもいいですか？」

桐「お、ええよ！ええよ！呼んでみて！」

「照史くん」

桐「ええな！距離縮まった感あるわ！」

俺がにぱっと笑えば一緒に笑ってくれる。
うん、ええ子。

中「おい！俺が録ってる間に何いちゃついてんねん！」

淳太くんそんなん言うてるけど嬉しそうやん。
俺らが仲良くしてんのみてその笑顔やろ？
ほんまメンバー愛が深い最年長やで。