七十三松目 「私にとって」 ページ35
自分の部屋へ六人を招き、絨毯の上で円になって座る。
もう夏の終わり頃だからか、しんと静まり返る部屋がとても涼しかった。
ピリピリとした空気に感じるのは私だけなのだろうか...
怒ってる....よな。確実に。
早く謝らないとと思い、私が初めに口を動かした。
『その、骨折のことを黙っていて申し訳ないと思ってる...』
「ただ」と続けようとした時に、チョロ松が口を開く。
「ねぇ、一之瀬さん。なんか勘違いしてない...？
僕らこのことに関して何も怒ってないよ？」
『は....？』
予想していなかったチョロ松の言葉に私は間の抜けた声を出すと、苦笑いするチョロ松。
「フッ...そうだぞマイハ二ー。
怒っているのなら今頃怒鳴り散らしてるところだ。」
「心配はしたけどな」と、普段見せない自然なカラ松の笑顔がうっすら見えた。
『なら...よかった。
ただ、私にとって松野達は一番身近な存在で、本当に大切な友人だから
...迷惑かけたくないなと...思って』
でも、本当にこればっかりは譲れない。
あの時、心配をかけさせないことを前提に隠し事は無しだと私たちは約束をした。
したはずなのに。
やっぱり心のどこかで心配をかけさせたくない自分がいる。
『こんなの自惚れてると思われるかもしれないけど、やっぱり私は皆に心配をかけさせたくない。』
下を向き、ぎゅっと唇を噛む私を見ておそ松が話し出した。
「いいんだよ。それで。
AはAらしくいてたらいいんだ。
流石に性格を変えてまで俺たちといる必要ないだろ？」
そう言うおそ松に続き、そうだそうだと喋り出す。
自分らしく。か
母さんにも昔そんなこと言われたっけ
【自分を無理に作りだそうとしなくていいの。
貴方は貴方のままが一番似合ってるんだからね？】
...なつかしい。
今は顔も見ることのできない母さんは
こういう時のために、私にあんなことを言ったのかな。
...だめだな
昔のことを思い出したら
会いたくなるじゃないか
母さん。
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春の黒猫(プロフ) - なめこ豆腐味噌汁さん» コメントありがとうございます＾＾応援してくださって作者は感謝感激です！これからもよろしくお願いしますね＾＾ (2018年3月18日 2時) (
レス) id: 94c170d235 (このIDを非表示/違反報告)
なめこ豆腐味噌汁(プロフ) - 更新待ってました(´∀`)この作品ほんと好きです!!!!!!!!!愛してます!!!!!!!!!なので更新頑張って下さい!!!!!!!!!ほんとに!!!!!!!!!応援してます!!!!!!!!! (2018年3月4日 15時) (レス) id: c4290caa64 (このIDを非表示/違反報告)
春の黒猫(プロフ) - 和蘭芹さん» コメントありがとうございます！長い間更新できていなくてすみません...ただ今作成中ですので少々お待ち下さいませ！ (2018年3月3日 15時) (レス) id: 94c170d235 (このIDを非表示/違反報告)
和蘭芹 - めっっっちゃ良いところで切られたので雄叫びあげました(てか何ですかコレ…！文才アリアリのアリですよ！！更新ずっっと待ってます！！応援してますううううん”ん”ん”ん” (2018年2月22日 23時) (レス) id: 0bd5b50639 (このIDを非表示/違反報告)
春の黒猫(プロフ) - なめこ豆腐味噌汁さん» コメントありがとうございます(^^) まさか更新をずっと待ってくださっていた方がいるとは…泣 更新もぼちぼち頑張ります( ´ ▽ ` )ﾉ (2018年1月15日 0時) (レス) id: cc81ffe234 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はりゅりゅ | 作成日時：2016年6月5日 1時
