四十四松目 「足りないもの」 ページ1
トド松が屋上から出て行き、静まり返った空気の中で
私はふと空を見上げた。
....雲ひとつない真っ青な空、思い浮かぶのはカラ松の姿だった。
力技では絶対に敵わないカラ松。
私にとって、それはとても羨ましいものでもあった。
『あと少し力があれば、完璧になれたのかな。』
ぽつりと独り言をつぶやくと、それに答えるように風がざぁっとなびいた。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
おそ松side
昨日の件でトド松に話があって、
チョロ松と学校中探しまわっていると屋上についた。
俺はドアノブに手をかけようとすると、外から声が聞こえてくる
Aの声だ。
俺はドアノブにかけようとしていた手をすっと離して、その場にしゃがみこんだ。
「おそ松兄さん....どういうつもり？」
「Aの意外な一面が聞き取れるかもって思ってさ？」
チョロ松は「盗み聞きとか趣味悪いよ」などとぼやきながら、壁にもたれかかった。
なんだかんだでチョロ松もAちゃんに興味あるんだねぇ
すると、また外から声が聞こえてきた
『.....私の心は汚いから意味ないよ』
絞り出したようなか細い声は間違いなくAの声だった。
いつもはこんな声めったに出さないのに...
「そんなことないよ」とトド松のフォローの声が聞こえてくる。
Aの心が汚い理由...？
考えても考えても、そんな理由なんて分らなかった。
...むしろ分かりたくないのかも知れない。
もし分かってしまったのならきっと彼女に同情を買ってしまうことになる。
Aは同情されるのを嫌う、だから聞かない方がいいし、わからない方がいい。
......なーんて勝手に自分で思い込んでもなぁ
いろいろ考えながらふと外を見ると、Aが声を上げようとしている時だった。
『ッ...それでも私はっ＿＿＿』
俺はその瞬間、バンッと勢いよく屋上のドアを開けた。
ずっと聞いているつもりだったのか、俺の行動に驚いたチョロ松。
「ちょっとおそ松兄さん...！」
「やっほー！こんなところで何してん...ありゃ、なんかお取り込み中だった？」
俺はそれっぽく演技すると、トド松がキッと睨みにきた。
ちょいちょい...それが長男様に向ける眼差しですかぁ？
「とにかくトド松だけ下に降りて来い」と伝え、俺とチョロ松は屋上から出て行く。
結局俺らはAのこと何も知らなかったんだな＿＿＿＿
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春の黒猫(プロフ) - なめこ豆腐味噌汁さん» コメントありがとうございます＾＾応援してくださって作者は感謝感激です！これからもよろしくお願いしますね＾＾ (2018年3月18日 2時) (
レス) id: 94c170d235 (このIDを非表示/違反報告)
なめこ豆腐味噌汁(プロフ) - 更新待ってました(´∀`)この作品ほんと好きです!!!!!!!!!愛してます!!!!!!!!!なので更新頑張って下さい!!!!!!!!!ほんとに!!!!!!!!!応援してます!!!!!!!!! (2018年3月4日 15時) (レス) id: c4290caa64 (このIDを非表示/違反報告)
春の黒猫(プロフ) - 和蘭芹さん» コメントありがとうございます！長い間更新できていなくてすみません...ただ今作成中ですので少々お待ち下さいませ！ (2018年3月3日 15時) (レス) id: 94c170d235 (このIDを非表示/違反報告)
和蘭芹 - めっっっちゃ良いところで切られたので雄叫びあげました(てか何ですかコレ…！文才アリアリのアリですよ！！更新ずっっと待ってます！！応援してますううううん”ん”ん”ん” (2018年2月22日 23時) (レス) id: 0bd5b50639 (このIDを非表示/違反報告)
春の黒猫(プロフ) - なめこ豆腐味噌汁さん» コメントありがとうございます(^^) まさか更新をずっと待ってくださっていた方がいるとは…泣 更新もぼちぼち頑張ります( ´ ▽ ` )ﾉ (2018年1月15日 0時) (レス) id: cc81ffe234 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はりゅりゅ | 作成日時：2016年6月5日 1時
