おかあさんではありません！4【歌.い.手】

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urata side

『あー、今のが例のマネージャーなんだけど...。前俺らが言った意味分かった？』

苦笑しながら言うと、画面に流れるたくさんの同意の文字。

『まぁ、こんな感じで日々お世話になってます。けど、今ので俺らが普段ダメなの完全にバレたな』
『セーターってネット入れな縮むん？』
『この前お札入れたまま洗濯しちゃって怒られたばっかなのに』
『靴下くらいええやんか』

口々に言う俺らに大して「しっかりしろ」と大半のリスナーさんが思ったに違いない。
予想外の事態になったが、結果オーライだな。

...後でAは怒っとくけど。



＊



まぁ、そんなことがあり、無事(？)ファンの方々に認知されました。

おかあさんとして。

物販に並んでる子達からちらほらと「あ、おかあさんいるよ」とか「今日もお手伝いなんだ、大変だね」とか聞こえてくる。

あまり本意ではないが、これ以上の炎上を避けられるなら良しとしよう。
なんて思っていると、ポケットに入れて置いたスマホが震えた。

「はい、もしもし」
『あ、A？志麻くんがスマホ家に忘れたから取りに行って欲しいんやって』
「.....は？」

のほほんという坂田さんは『じゃ、よろしくー』とこちらの返事も聞かず一方的に電話を切った。

(.....おい、嘘だろ)

スタッフさんに頭を下げダッシュで車へ向かう。
そんな私の様子がのちのちTwitterで実況されていたなんて知る由もない。



(おかあさんダッシュなう、やって。あ、誰か忘れ物でもした？ってバレとるやん志麻くん)
(ちょ、坂田スマホ貸せ。弁解する)
(弁解する時点で白状してんじゃん)
(完全にファンからもおかあさん呼ばわりされとるな、Aちゃん)




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ファンからもおかあさん認知されました。
誰よりも差し入れの数が多い。
栄養ドリンクばっかり。

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