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お城の外濠に沿って続く並木道を

Aと歩いた。



クラスメートの他愛もない話や、

1,2年生の頃の話をしていると、

駅までの距離は短く感じた。



Aは拓実の昔の話を聞きたがって、

よく質問した。



たまに会話が途切れて静かになっても、

気まずい雰囲気にはならなかった。



気まずさを出さない雰囲気は

Aの魅力でもあった。



Aは拓実と目が合うと、

ふふっと口許を緩めた。






目の前を猫が通り過ぎた。



Aが「あ、可愛い。」と声を上げた。



「何?」



拓実がAの視線の先を見つめた。



「猫がいる。」



「猫?どこ?」



「あそこ。」



Aが指をさそうと手を上げた。



パチン



ハンドルを握っていた拓実の手にかすった。

拓実が驚いてパッと手を上げた。



「あ、ごめんな。

猫、草むらに隠れたわ。」



Aは、

特に拓実の反応を気にかけることなく、

猫を目で追い続けた。



拓実は行き場のない片手を

自然さを装いながら、

スッとズボンのポケットへ入れた。



「私、猫好きやな。」



「そうなんや。」



「うん。猫飼いたいな。」



「いいなあ。」



もう少し余裕があれば、

猫の話をもう少し広げられたのかも知れない。



それができない自分が情けなくて、

微笑むAの隣で拓実は黙って歩いた。



Aは、拓実の手を見つめた。



どうして拓実は自分の手に触れて、

どうして手を振り上げたのだろうか。



純喜が自分の手に触れたときの

自分の反応を思い出した。



それは、今の拓実の反応と同じだった。

特別授業→←猫と手



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設定タグ:JO1 , 河野純喜 , 川西拓実   
作品ジャンル:恋愛
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ののん(プロフ) - りんさん» コメントありがとうございます!色々あれやこれや悩んで試行錯誤しながら書いておりますので、そう言っていただけると、本当に励みになります!りんさんのコメント読んで嬉しくてニヤけちゃいました笑 (2021年4月29日 1時) (レス) id: b70c73754c (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - こんにちは。瑠姫くんの12時〜シリーズからののんさんのお話のファンになったのですが、このお話ほんっっっとに好きです、、、。本物の小説を読んでるみたいにドキドキしてしまいます。いつも素敵な物語をありがとうございます(T^T) (2021年4月28日 1時) (レス) id: a55fc0b198 (このIDを非表示/違反報告)
ののん(プロフ) - はっぱさん» コメントありがとうございます(^^)全部読んでくださったんですか?ありがとうございます(T_T)期待に添えるお話を書けるかどうか不安ですが、最後までお付き合いいただけると嬉しいです! (2021年3月31日 23時) (レス) id: b70c73754c (このIDを非表示/違反報告)
はっぱ - ののんさんのお話全て読ませていただきました!今回も推しの純喜くんが出るのでさらに楽しみです! (2021年3月31日 13時) (レス) id: ede0d803b5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ののん | 作成日時:2021年3月28日 23時

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