いつもとは違う放課後。 ページ8
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放課後。
颯太くんと帰っていたら目の前に停まる黒い車。
……ドラマでしか見たことないや、これ。
なんて見ていたら車からでてきたスーツの人。
橋｢あの、井上Aさん、ですか？｣
『え？』
颯｢………誰ですか、けーさつ呼びますよ｣
橋｢え？あ〜違うから！そーゆーのじゃなくて！｣
この人、結構若そう。お兄ちゃんくらいかな。
颯太くんは警戒心ガンガンだけれど、
悪い人ではなさそう。…ちょっとチャラそうだけど。
橋｢……それより！Aさんですよね？｣
『えと、はい』
橋｢ちょっと俺に着いてきて貰えませんか？｣
『………はい？』
スーツのひとの質問に受け答えしていたら、
角度の違うそれが来て返事が疑問形になる。
同時に、颯太くんに腕をぐいっと引かれた。
颯｢A、行こ｣
橋｢待って。事情は話すから。
おにいさんも、気になるなら来ていいから｣
颯｢……Aも、俺も、いやですけど｣
橋｢そう言われましても…｣
スーツの人も、颯太くんも、譲らなくて。
これじゃあ埒が明かない。
…まぁ多分、大丈夫なはず。この人について行っても。
それに、ちょっと気になるし。
『…颯太くん、いこ、』
颯｢え、｣
橋｢…じゃ､車乗ってください。どうぞ｣
颯｢なんかあったら容赦ないんで｣
颯太くんがいつもと違うのは
よっぽど心配してるからなんだろうな。
スーツの人に扉を開けてもらって、黒い塊の中に入る。
颯太くんはというと、車に揺られてる時も
スーツの人…橋本さんと言うらしい…をずっと睨んでる。
それにしても、怖い。
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作者名：祐 | 作成日時：2022年9月12日 2時
