桜色コントラクト (ページ4)

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隣の席の、ページ4

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入学式して1週間。

そろそろ友達も出来てきて……と言いたいのに、

全くできていないこの現状。

何が悪い、って言われて

真っ先に心当たりがあるのは、1人。

隣の席の、犬みたいな彼。

黒｢Aちゃん〜｣

『……黒ちゃん、近い』

入学初日は仲良くなれたらいいな、なんて思ってたけど。

……いや、仲良くなれて嬉しいことは嬉しいんだけど。

なんか、いちいち距離近いんだよね、この人。

入学初日から、女子の注目の的の黒ちゃん。

そんな彼の近くにいる、となると

恨まれる、怖がられる、引かれる、といったことが多い。

さすがに1週間だから被害にはあってないけど。

でも周りの子はみんな

同性の友達がいるのに、私にはいない。

黒｢Aちゃん｣

『ん〜？』

黒｢今日のお昼だけどさ、｣

突き放すのもなんか薄情だし、

なにより黒ちゃんは颯太くんと仲がいい。

だから、そんなこんなでお昼も一緒。

朝から放課後まで、

ずっと黒ちゃんが近くにいる気がする。

……なんのイタズラか、隣の席だし。