桜色コントラクト (ページ11)

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変わらないこと。ページ11

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あれから1週間。

ほんとに迎えが来て、ほんとに引越しすることに。

一応準備はしてたけど。いざ来られると驚いてしまう。

『……私、ほんとに、』

橋｢不安ですか？｣

『そりゃあ』

不安か不安でないか、と言われたら不安しかない。

だって、この前ほんの少し話しただけなんだから。

橋｢まぁ多分大丈夫だと思いますよ｣

『はぁ、』

橋｢悪いひとじゃないし｣

『それは、』

別に悪い人では無いのはなんとなく分かる。

それでもやっぱりほぼ初対面だから抵抗はある。

橋｢Aさんなら、大丈夫だと思ってます｣

『へ？…なんでですか？』

橋｢ん〜俺の勘です(笑)｣

この人の勘を信じて良いものなのか。分からないけど。

まぁ断る選択肢もないから進むしかない。

ダメだとしてもなんとかしなくちゃいけない。

『……とりあえず、頑張ります』

橋｢ん、その調子です｣

不安だけど。そんなに気張ってたらなんもできないよね。

それに、1人より2人暮しの方が楽しい、はず。

颯｢A、｣

『どしたの？』

颯｢……家まで俺も着いてく｣

颯太くんにはめちゃくちゃ反対されたけど。

反対したところで

くつがえる話じゃないから、諦めるしかない。

まぁ近所じゃなくなるってくらいで

この人と関係が崩れることは無いと思うから。

『颯太くん、』

颯｢ん、？｣

『寂しいからいつでも遊びに来てね』

颯｢ん、登校は無理でも下校は一緒にしよね、送るし！｣

『うん』

いつも通り。

学校だと一緒にご昼食べるし、一緒に帰るし。

仲の良さも、関係性も多分変わらない。

引っ越しの荷物を入れた車とは別で

私達も車に揺られて新居へ向かった。