あなたがいて、私がいる2 (ページ1)

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HC side ページ1

どこまでも続く星空を見ながらそんなことを考えていた時、背後から足音が聞こえた。

咄嗟に振り返ると、同じ病衣を着た女性が1人。暗がりの中に立っている。
俺が言えることじゃないが、こんな夜中に。

その人は目が合うと、
「…あ、こんばんは」と困ったように小さく笑って会釈をした。

俺も反射的に頭を下げ、「…どうも」と返す。

同時に、ヘチャンだってバレたかなと急に焦り出し、すぐに体を向き直した。

でもあの人の反応を見るに、俺のこと知らなそうだったな。
まあ暗いし、こんな姿だし、ここ病院だし、まだ気づかれてないだけって可能性もあるけど。

何も気にしていないように窓の外を眺めながら、意識は背後にいる彼女に釘付けになった。

自販機に近づく足音、何を買うか悩んでいる様子だ。ボタンを押し、ガシャンと飲み物が出てくる。
飲み物を取ると、彼女の足音は離れていき、後ろの方で椅子を引く音がした。