のんとぼくの１００日間〔赤〕

10 _ はじめてのおねつ ページ11

桐山 side .








パパさんが仕事行ってからもずーっと俺にベッタリの大毅くん。




いつもより元気ないし、どうしたんやろか……








「大毅くん、なんかあったん？」


大「……なんもない」


「ほんまに？なんかあったら言うんやで？」








そう言いながら、大毅くんの頭をそっと撫でる。







……ん？








熱い。








「……大毅くん、もしかしてしんどい？」


大「……っ、しんどないもん、」


「我慢せんでええよ？ちゃんと言うて？」








よく見たらめっちゃ目うるうるしてるし、ほっぺもほんのり赤い気がする。




子供が親に甘える時は、ほんまに寂しい時と、もう一個。








風邪引いてる時やわ。








「大毅くん、ちょっと横んなろか？」


大「んんー……」


「ほら、身体熱なってきてるわ、」








相変わらず俺の身体に引っ付いてる大毅くんからじわじわと熱が伝わってくる。




なんで気づかんかったんやろ。




一回そうやと思ったら、しんどそうにしか見えへんのに。








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「はい、ここ横なって？お熱測ろうか？」








みんなに移したらあかんから、とりあえず職員室の隅っこのソファに寝かせてお昼寝用の布団かけて。




その間に鳴った体温計見たら8℃前半。




平熱高い子供でも結構しんどい体温やろなあ。








「寒くない？」


大「だいしょうぶ……」


「ん。しんどなったら言うてな？」


大「……あきとせんせ、」


「なに？」


大「のんちゃん……っ、まだ……？」








そう言いながらボロボロ泣き出して、こんな大毅くん見るん初めてや……








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