心配事 ページ9
「ホグワーツってどんな所だった？ 父さん達はどこの寮に組み分けされたの？」
現在は空港のとあるゲートの前。見送りに来た人たちが最後に立ち入れる場所なのだが、ゲートへの立ち入りが思うように進んでおらずに長蛇の列を作っていたので、AとA、そして土御門は近くのベンチで列が進むのを見守ることにした。
そしてポツポツと続いていた会話が途切れたところで、Aは話を切り出したのだ。
＊
「俺と土御門はスリザリンだったよ。先輩も後輩もいい奴だったし、同級生の友人には魔法薬学が得意な友人がいたな」
「俺たちは確かに純血の一族だけど、純血主義を支持している訳ではなかったからね。それのおかげか他の寮の生徒も仲よかったんだけど、グリフィンドールの四人組とは相容れなかったなぁ」
二人は懐かしそうにあれこれを話す。短期留学と言っていたが、二人の様子を見るに随分と充実した日々を過ごしていたそうだった。
そうこうしているうちに列があっという間に短くなり、Aもゲートを潜りに行くことにした。
＊
「A」
土御門が、ゲートを潜ろうと歩き出すAを呼び止めた。先程とは打って変わって真剣な表情をしている。
「なんでしょうか、土御門さん」
「嫌な予感がする」
そう言った土御門の隣で、Aは顔を歪めた。
「お前の言う予感はほとんど未来予知の領域だろうが。どうしてくれんだ、娘の新生活が滅茶苦茶になったら」
「俺のせいじゃないだろ」
……実際滅茶苦茶になるんだろうなぁ。
Aはため息をついた。なんせ事前情報でハリー・ポッターが入学するのはわかっていたので、今年からの七年間はホグワーツに静寂と平和などないに等しい。
「大丈夫ですよ、土御門さん。私は弱くないですし」
そう言うと、二人はほんの少し安心したように笑った。
「悪いな、ダイアゴン横丁での買い物についていけなくて。都合がどうしても合わなかったんだ。手紙はしっかり書けよ」
「大丈夫、忙しい中見送りに来てくれただけでも嬉しいよ」
そうしてお別れの挨拶をして、Aはゲートを潜った。
＊
別に永遠の別れではないのだ。Aは長期休暇に帰るつもりはないが、学年が終わるごとにある休みには流石に帰るし、何か特別な仕事が入れば蜘蛛の悪魔の能力で直ぐに戻るつもりだ。
ちょっと心配性すぎやしないか。
別れる間際の保護者の顔を思い出し、彼女は胸の内で独りごちた。
ハーマイオニー・グレンジャーとの出会い→←ホグワーツへ行きたい 二
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息抜き(プロフ) - 真昼さん» コメント有難う御座います！ 良いですよねぇ、ハリポタとチェンソーマン。 (2023年1月12日 22時) (
レス) id: aff75be4a1 (このIDを非表示/違反報告)
真昼 - 好きな物語がクロスオーバーされていて、嬉しかったです！ (2023年1月12日 17時) (レス) id: 3174c03de1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：息抜き | 作成日時：2022年12月17日 17時
