ハーマイオニーから見た、彼女の第一印象 ページ13
ハーマイオニー・グレンジャーはその日、ホグワーツで必要なものを買いにダイアゴン横丁に両親と共に来ていた。
ここまで引率してくれた先生は、他にもマグル生まれの子を案内しなければいけないと理由をつけて、グリンゴッツでの換金に付き添った後、軽く店の説明をして早々にハーマイオニー達に別れを告げて行ってしまった。
残されたハーマイオニー達は、まずは教科書のような重いものより、軽めのものを購入することにして杖屋を訪れた。
そこで出会ったのがAだ。
＊
Aはハーマイオニーよりも少し低めの背で、黒髪に日に焼けていない肌、白いシャツに黒ネクタイと黒いスラックスを履いた、随分とモノクロな子だと思った。
だからこそ彼女の黄色の瞳に赤い円状の線が三重ほどに重なった目は随分と色鮮やかに感じたのだ。
ハーマイオニーがそう感じたすぐ後に、窓を割ってしまった彼女と其の両親から感じ取ったのか、Aはさりげなくフォローを入れてから店の端の方へと歩いていった。
＊
ハーマイオニー・グレンジャーは友人がいないわけではないが、極端に少ない。
彼女の勤勉故に物知りなところと、授業中にどんな質問をされても手を上げて全て正解してみせる彼女は先生達からのお気に入りではあったが、他の生徒はあまりいい顔をしなかった。一部からは『知ったかぶりのいい子ちゃん』だとか影で言われていることも知っている。
そんな生徒達を子供のようだと感じて相手にしたことはなかったが、一度だけ面と向かって「そんなだから友達がいないのよ！」と言われた時は流石に悔しく思ったものだ。帰宅中にはポロポロと涙がこぼれ落ちた。
だけど先程私に声をかけた子はどうだろう。
ハーマイオニーは杖屋の外でそっと目を閉じて考えた。
店の中からは何かの割れた音がした。きっと、杖が合わなかったのだろう。それでも平然としているAの姿が、ハーマイオニーには容易に想像ができた。
Aはその言動に表情、立ち姿だけで、まるで大人のようだとハーマイオニーに錯覚させた。ミステリアスな女性のようだとも形容できる。
まだハーマイオニーと同じ歳で、ほんの少し彼女よりもAの方が顔立ちが幼いのに、だ。
ハーマイオニーはAが杖屋から出てくるのを見計らって声をかけることにしてみた。両親はその意気込みを聞いて、優しい眼差しで愛娘を見つめた。
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息抜き(プロフ) - 真昼さん» コメント有難う御座います！ 良いですよねぇ、ハリポタとチェンソーマン。 (2023年1月12日 22時) (
レス) id: aff75be4a1 (このIDを非表示/違反報告)
真昼 - 好きな物語がクロスオーバーされていて、嬉しかったです！ (2023年1月12日 17時) (レス) id: 3174c03de1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：息抜き | 作成日時：2022年12月17日 17時
