【黒バス】あ か こ こ ろ【赤司征十郎】

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普通にはる兄から聞きました。



…………本来は施錠されており、立ち入り禁止となっている。

鍵の場所は教えて貰った。代々、一部の生徒だけが知っている秘密なんだとか。





此の小部屋の特徴は、何と言っても此の大きな窓であろう。此方から一方的に体育館の全貌を見渡せる優れものだ。所謂マジックミラーと呼ばれる類の。

早速駆け寄ると、洛山の選手達が三対三を行って居るのが見えた。……あ、ナイッシュー。



奥にあるドアは、体育館の二階に繋がっているらしい。行き来は自由で、此方からのみ鍵を掛ける事が可能。

一般的な長机とパイプ椅子が、窓に向かって粗末に置かれている。



此れらの優秀な環境から導き出せる、私が此処に居る理由。そう、其れは、此方の部屋に居れば誰にも気付かれる事無くバスケ部の練習等が覗き見る事。



良いのかな……と最初は後ろめたかった。けれど所詮人間は誘惑に勝てないのだ。

何時も二階席に色んな方々が見に来て居るから大丈夫だと願ってはいるが。

有名な記者や、テレビレポーター、他学校のバスケ指導者や選手のファンなど。此の学校のファンも勿論ごろごろと集まっていた。






体育館を再び見やると、何やら目立つ赤髪さんが。あれは……赤司君かな。

うん、流石だ。

明後日春休み明けテストなのに部活に参加している事とか。
そもそも入学当日なのですが。
しかも見学とかでは無く、ガッツリ練習している。

寧ろ先輩にシュートフォームを教えてると来た。









…………新入生代表宣誓をしたと言う事は、今年度全ての新入生で一番高い点数を叩き出したと言う事。
満点かもしれない。








…………うん、帰って勉強しよう。








そう決意して、私は来て五分も経た無い内に、静かに其の場を後にしたのだった。

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