鬼神様と崇められた鬼 弐【鬼滅の刃】

第61話 なりたかった姿 ページ22

黒死牟side



早くあの御方に報告しなければ
だが、この人間たちも手強い


もっと



もっと




もっとだ



私は縁壱を超える強い剣士になるため



もっと強くもっともっともっともっと
もっともっともっともっともっともっと
もっともっともっともっともっともっと
もっともっともっともっともっともっと
もっともっともっともっともっともっと
もっともっともっともっと




強くなったはずだった……


なのに……



A



なぜそんな目で私を見る？



なぜお前はそんな辛い顔をする？



私はただお前を守れる強い剣士に
縁壱よりも強い剣士になるために



力を求めた



そして私はお前を超えたはずだ



私は強くなった




何故だ……




私がなりたかった剣士の姿は



本当にこれなのか？




Aの瞳にうつる姿は……









ただのバケモノだった








ー





貴方「……」



Aは黒死牟を見つめ、涙を流す
その姿はもう人ではなかった
鬼、正しく鬼
ただのバケモノだった


貴方「お前がなりたかった剣士は……
そんな姿なのか？巌勝っ…涙」


黒死牟「私は……」


煉獄「A」


貴方「杏寿郎、分かっているよ」



刀を握るA



貴方「お前を斬る、黒死牟」



Aの目に迷いが消えた



もうワシの知るやつは……いない
せめてワシの手でお前を



黒死牟「あ、ああああ！！！」



暴走したように叫ぶ黒死牟



貴方「さよなら…… 巌勝」


黒死牟「！！」



Aは黒死牟の首を斬った


黒死牟「私は……負けたのか？」


体が徐々に灰になっていく黒死牟


貴方「ああ」


黒死牟「私は……ただ……
お前のようになりたかった……
そして……Aを……まも、りたかっ…た」


黒死牟の目から涙が流れた
そして首を持ち上げ優しく抱きしめるA


貴方「もういい、もういいんだっ
お前は強かった…ワシは誇りに思うよ
だからゆっくりお休み巌勝……微笑」


黒死牟「……Aお前を……
1人にしてすまなかった…愛して……る」



その言葉を最後に黒死牟は完全に消滅した





伝令でカラス達が鳴く





「伝令！伝令！上弦の壱に勝利！
柱4名！悲鳴嶼行冥！不死川実弥！
煉獄杏寿郎！不死川玄弥！A！
負傷だが無事を確認！」



炭治郎「よかった！皆さん無事なんですね！」


冨岡「ああ、俺達も負けてられないぞ」


炭治郎「はい！！」

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