53話 焦凍の甘え ページ3
午前5時、いつものように起きてお弁当作りをする。
今日は唐揚げ弁当です。
昨日のうちに仕込んでおいた鶏肉を取り出し油であげていく。この食欲を唆る音が堪らなく好き。
炎司さん用のお弁当箱に彩りよく詰め込み、残りは今日の私達の昼食へまわす。
うん、今日も美味しそう！
実際味見としてつまみ食いをしてるから美味しいのは分かってるんだけど！へへっ！
…炎司さんが起きてくるまでもう少し時間があるからそれまでお茶でも飲んでゆっくりしよ。
今日は休日なので子供達は休み。
炎司さんをお仕事へ送り出したらみんなで買い物でも行こうかしら。
本当は炎司さんも含め家族全員で出かけたいけど、ヒーロー業は忙しいらしく休みがなかなか合わない。
焦「お母さん、おはよう。」
今日の予定を考えていたら焦凍が起きてきた。いつもは1番最後なのに驚いた。
『あら、おはよう焦凍。今日は早いのね。』
焦「うん、目覚めちゃった。」
『先に顔を洗っておいで。』
焦「…うん。」
目を擦りながらおぼつかない足取りで洗面所へと向かって行く焦凍。めっちゃ眠たそう…。
『焦凍？眠たいならまだ寝てきても大丈夫よ？』
焦「っ！ううん！大丈夫！」
先程の眠たそうな顔とは打って変わって目をパチッと開けて大丈夫ポーズをとっている。可愛い。
焦「終わったよ！お母さん！」
急いで帰ってきたのか顔や髪に水滴が残っている。
『もう、焦凍ったら慌てんぼさんね。
拭いてあげるからこっちへおいで。』
少し恥ずかしそうな顔をしてこちらに歩いてきた焦凍。そして、当たり前のように私の膝の上に座って顔を拭ってもらうのを目をつぶって待っている。
『どうして今日こんなに早起きなの？』
焦「…僕達がお休みの日の朝いつもお父さんがお母さんを独り占めしてるのが羨ましかったから、僕も早起きしたらお母さん独り占め出来るって思ったの！」
やっぱり成功だった！って喜んでいる焦凍が愛おしすぎてぶっ倒れそう。
焦「お父さんが来るまでずっとギュッてしててね！」
『お父さんが来ても抱き締めてあげるわよ？』
焦「ううん、お父さんに弱いところ見せたくない！」
『ふふっ、じゃあ今だけ甘えん坊焦凍になろっか！』
それから数分後に炎司さんが起きてきて朝の幸せ空間が終了した。その時の焦凍の顔が傑作すぎて笑いこらえるのに必死だった。
焦「起きてくるの早い！」
エ「どういうことだ！焦凍！！！」
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あかさたなはまやらわん - 定期的に見たくなる小説過ぎる（） (12月29日 13時) (
レス) id: 907bfd87dd (このIDを非表示/違反報告)
ari(プロフ) - ふと読みたくなる〜何回戻ってきたか覚えてないぐらい良い作品！！これからもお世話になります！！ (8月4日 12時) (レス) @page12 id: 5a5aa31b6c (このIDを非表示/違反報告)
マロ(プロフ) - 本当に天然、ツンデレ、最高、素晴らしい、可愛いエンデヴァーでしか取れない栄養がある (7月23日 11時) (レス) id: 608bd786c9 (このIDを非表示/違反報告)
真白 - ２回目読みました！やっぱいいっすね〜( ￣▽￣) (2023年1月15日 23時) (レス) @page12 id: 1bd364c53c (このIDを非表示/違反報告)
天草 礼(プロフ) - マジでずっとニヤニヤしてやばいです！とても素晴らしい作品を読ませて頂きありがとうございます!!大好きです!!! (2022年12月30日 16時) (レス) @page12 id: 79a8983217 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星桜 | 作成日時：2021年10月11日 0時
