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静奈「帰国子女!?」
功一「父親の仕事の都合でずーっとカナダにいて、京都の大学に編入してきた。
名前は高峰佐緒里。現在大学4年生休学中。社会勉強もかねて東京に来た」
静奈「複雑複雑…全然なじみがない」
功一「大丈夫だって。ほら…勉強する時間はたっぷりあるんだから」
そういっておにぃはしずにも同じように段ボールを渡した。
静奈「…英語?」
功一「だって帰国子女だからな」
「わかんないことがあったら聞いてね。学生なりに頑張るから」
静奈「うん…」
「あ、それに。…確かしずねぇも時間…た〜っくさん…あるよね?」
にっこりと笑ってそう聞くとしずは引きつった笑顔で大きくなずいた。
静奈「がんばります!」
功一「んじゃ、静奈。それ読みながら台本練習」
静奈「え〜…」
功一「んじゃ、Aが戸上役な」
「…どんなこと聞けばいいの?」
功一「ん…例えば…」
ｺｼｮｺｼｮと耳打ちするおにぃ。
泰輔「…それ、兄貴が言った方が早くねぇか?」
「はい!いうよ!……ぜひ意見を聞かせてください。それこそ偽りのない本音ですから」
泰輔「ｺﾎﾝ…せっかくだから佐緒里さん、言って差し上げたら?」
静奈「じゃあ…怒らないで聞いてくださいね?」
功一「ﾊﾞｶっ…まだ早いよ!」
静奈「ばか?」
功一「あ、ごめん。バカは謝る。
でもさ、聞かれてすぐ答えたらそれで終わっちゃうだろ?
次につなげるんだろ、それぐらい考えろバカ!!」
静奈「ばかぁ!?」
おにぃに言われたことがないような言葉が連続でしずに降り注ぐ。
泰輔「まぁまぁ。兄貴も一千万で熱くなってんだよなぁ?」
「う、うん!ね、おにぃ…おにぃ?」
功一「あのぉ…今すぐ答えなきゃだめですかぁ?」
泰輔「聞いちゃいねぇ」
「あ、それでもう一度お店に行かせてください!っていうのは?」
泰輔「いいじゃんいいじゃん!」
「ね!っで、その日程の約束をするために…」
泰輔「メール交換!」
「そ、そう!」
苛立った様子の2人のせいで思い空気。
そんな空気を換えようと泰にぃと2人で明るい声でしゃべるけど…あんまり効果ないみたい。
功一「っま、そんな感じだから今度台本送るよ」
静奈「そうして。私、勉・強しなきゃだから。いくよ、泰にぃ」
泰輔「あ、あぁ…じゃあな兄貴、A」
「うん、ばいばい…」
結局…この空気は消えないまま2人は帰ってしまった。
功一「ん?シーなんか怒ってた?」
「…はぁ」
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作者名：ぽかぽか笑顔
| 作成日時：2017年12月11日 22時
