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功一「正直あんまり似てると思えねぇな」
あの犯人の似顔絵を見ておにぃは呟く。
泰輔「似てるとか似てないとかじゃなくてあいつなんだって!」
「落ち着いてよ泰にぃ」
泰輔「俺悔しかったんだよまじで。顔見たのになんもできなくてさ。
だから絶対忘れない。あいつに間違いないよ」
功一「そんなこと言われたって…俺14年間この顔睨んできたんだもん。
この顔しか憎めねぇよ」
泰輔「だから!あーゆー顔描いてほしかったの俺は!」
「ちょ、2人とも喧嘩しないでよっ…」
功一「し、してないよ？な?」
泰輔「あぁ。兄ちゃん達仲良しだから」
「…だったら最初から落ち着いて話してて」
泰輔「…え、嘘泣き!?え、お前が!?」
ﾍﾟﾛっと舌を出すと泰にぃは「焦ったわ〜」とか言って胸を抑える。
「だってこんな会話。いつもしてるじゃん」
功一「確かに…」
泰輔「感心してる場合じゃねぇって!」
ｶﾞﾁｬりと…そんな時開いたドア。
入ってきたのはなんだか暗い様子のシーだった。
「おかえり」
功一「どうした?」
なんだか…泣いたようにも思える。
「しずねぇ…泣いたの?」
素直にそう聞くと…しずは「ごめん」と小さく謝った。
静奈「私計画台無しにしちゃったかも、」
泰輔「どういうこと?」
功一「黙ってちゃわかんないよ、シー何があった?」
静奈「ハヤシライスが出たの」
泰輔「そりゃでるよ。ハヤシライスの試食会だもん」
功一「それでお前は食ったんだろ?」
おにぃがそう聞くと、ｺｸﾝとしずは頷いた。
「…美味しかったの?」
静奈「うん…っていうか…同じだったの」
功一「何が?」
静奈「うちのと……アリアケのハヤシライスと…全く同じ味だったの、」
泰輔「嘘だろ…?」
静奈「嘘じゃないよ。びっくりして…でも懐かしくて気が付いたら…涙が止まんなくて…」
泰輔「…こないださ、兄貴作ったじゃんハヤシライス」
静奈「うん…」
泰輔「お前それ食ったよな?だけど泣かなかったよな?」
静奈「うん…」
泰輔「じゃあなんで今日泣いちゃったんだよ」
「しょうがないよ。こないだの…材料とかは有り合わせだったし…ね、おにぃ」
功一「あぁ。それに所々適当だったし…」
泰輔「でも俺((功一「お前味覚音痴だし騙されて当然だよ」
バッサリとそう言い切ったおにぃ。
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作者名：ぽかぽか笑顔
| 作成日時：2017年12月11日 22時
