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普段より、一オクターブは低くなった松田くんの声。
「……なんでもないって言ってるでしょ」
「なんでもねえわけねえだろ。……おい、まさか降谷になんか言われたのか」
「ちがう……」
「じゃあなんで泣いてんの？」
萩原くんがわたしの頭をよしよしと撫でた。口調は優しかったが、目は冷えていた。あの時、食堂で諸伏くんを睨んでいたときみたいに。
「……関係ないから」
「関係ないってことはないでしょ。俺たち友達じゃん」
「……疲れただけ」
「嘘ついてんじゃねえよ。降谷だな」
「ちがうってば」
「もういい分かった。降谷に聞く」
「ちょっと、松田くん……！」
「はいはい、Aちゃんは俺と一緒にいようね」
松田くんを制そうと、思わず立ち上がりかけたわたしの前に、萩原くんが立ち塞がって、あっさり拘束されてしまう。
「だめだって！ また喧嘩なっちゃう…」
「いいじゃん、喧嘩すれば」
「なんでよ！」
思わず怒鳴ったら、萩原くんがくすりと笑った。
「なんで？ あんまり馬鹿な質問するなよ。友達泣かせるやつは、俺も松田も容赦しないぜ？」
「友達って……」
「あれ、違った？」
にこっと微笑みかけられ、うっと答えにつまる。
松田くんが零くんに何事か話しかけている。零くんは興味なさそうに一言二言、それにこたえる。
ふうん、というように無表情で松田くんがうなずいてから、いきなり零くんの顔面をぶん殴った。
「ちょ、何すんだおまえ！」
諸伏くんが怒鳴り声をあげ、零くんが目を剥いて松田くんに飛び掛かる。
おいやめろ、という伊達くんの叫び声も聞かずに、松田くんと零くんが、昨日の事件のときの同じように、もみ合いになって倒れた。
気が付いた教官が「何やってるんだ！」と怒鳴り散らしたが、松田くんがやめる気配も、零くんが退く気配もなかった。
二人の叫び声が、校庭内に響き渡る。
「おい、やめろ！ おまえら、いい加減にしろっつってるだろ！」
諸伏くんが零くんの首根っこをつかんで、いきなり平手打ちした。零くんがはっとしたように目を見開き、松田くんは威勢を削がれたような顔をして、少し距離をとる。
「おまえら……マジで……」
こんなにも起こった諸伏くんは初めて見たというくらいに、怒気を顔に浮かべて、激しく怒鳴ったせいか肩で息をしている。
「おい、零、謝れ」
「先に殴って来たのは松田だろ」
「松田じゃない、Aちゃんに謝れ」
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あやちゃん(プロフ) - 海星さん» 面白くて何回も読ませてもらっています！続きがくるのを楽しみにして待ってます！ (2020年3月27日 20時) (
レス) id: 60d90b2065 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - あの、ずっと更新停止されてますが大丈夫ですか？ (2020年1月13日 7時) (レス) id: 73a2611a5f (このIDを非表示/違反報告)
桜 - そうだったのですか…。安心いたしました！テスト頑張ってください^^ (2019年11月27日 18時) (レス) id: 73a2611a5f (このIDを非表示/違反報告)
海星(プロフ) - 桜さん» 心配していただいて、ありがとうございます…今テスト中で。更新がゆっくりになってます。すみません！ (2019年11月27日 16時) (レス) id: 4bcc115d21 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 最近、更新がありませんが体調など大丈夫でしょうか？とても心配です…… (2019年11月27日 0時) (レス) id: 73a2611a5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海星
| 作成日時：2019年11月9日 13時
