零と霊編15 ページ41
この血だらけの男の人は誰なの？ とか
なんで撃たれてるの？ とか
それなのにどうして誰も驚かないの？ とか
はぁはぁ、と荒い息を吐き、苦痛に顔を歪めている男の人。彼の頭上で、カチッ、とピストルの安全装置を外す無情な音が鳴り響く。
「That's a shame....goodbye」
女の人が妖艶な笑みを浮かべ、ピストルの照準が合わさる。黒い銃口が怪物のように火を吹いた。
鉄が肉を切り裂くような、聞いたことのないおぞましい音が鳴り響き、私は霊体であることも忘れて思わずへなへなと座り込んだ。
目からぽろぽろと涙が溢れてくる。
なんの涙かは分からなかった。ただ怖い。怖い。
どうしてこんな所に安室さんがいるの？
どうして男の人を助けないの？
どうして黙ってじっと見てるの？
ねえ、答えてよ。安室さん。
安室さんの頭上には、今やドス黒い靄が湧き出ている。安室さんは「それ、どうするんですか？」と冷たい声で女の人に聞いた。
それ、ってなに？
男の人のことでしょ？
そんな人を物みたいに……
「あとでウォッカに来てもらうから大丈夫よ。それよりソフトのロックは解除できたの？」
「ええ、終わりましたよ」
二人の会話に、聞き覚えのある単語が出てきて、ぴくりと震える。
ウォッカ……？
それって、あのウォッカ？ 黒の組織の？
名探偵コナンの中では、割と知名度の高い有名なキャラじゃないだろうか。
確かコナン君を襲って薬飲ませた人だよね？
ってことは、安室さんは……
組織の人間ってこと？
うそ？
そうなの？
安室さんの秘密って、犯罪者だってことだったの？
安室さんと女の人は“ウォッカ”と呼ばれる人物に、死体の回収を頼んだあと、時間帯をズラしてビルを出た。
「じゃあ、パソコンは僕が破棄しておきますよ」
「ええ。お願いね」
安室さんは小脇にパソコンを抱えると、再び車に乗り込んで、元来た道をを走り出した。
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ん - え、え、、突き落とされて刺されそうになったのに許す意味が分からない…周りのみんな甘ちゃん過ぎる… (2022年6月11日 4時) (
レス) id: b95582035d (このIDを非表示/違反報告)
さち - すごくおもしろいです。続きが気になって読んじゃいました。よろしくお願いします。 (2019年2月7日 9時) (レス) id: 16ee8f1076 (このIDを非表示/違反報告)
海星(プロフ) - salomeさん» ハマっていただけて、本当に嬉しいです……！ 更新頑張れます！ ありがとうございます！ (2018年5月17日 17時) (レス) id: 5a53eb76ac (このIDを非表示/違反報告)
salome - いつも見ていますこの小説かなりハマりました更新されるたびに面白く感じたりハラハラドキドキしたり今回夢主がストーカーに刺されて重症になって安室さんも夢主に対して自覚からマジ恋に目覚めて夢主早く意識覚まして安室さんを安心させて欲しい (2018年5月17日 14時) (レス) id: 31aa9c013b (このIDを非表示/違反報告)
海星(プロフ) - 秋都さん» 朝から嬉しくて号泣です……ありがとうございます……！ (2018年5月17日 7時) (レス) id: 5a53eb76ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：海星
| 作成日時：2018年5月2日 21時
