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世界観 ページ1


 
 

20xx年6月2日
君達の細やかな日常が幕を閉じる。
絶望が満ちたこの学園で
君は驚くべき真実を撃ち抜く覚悟はあるか




それは、一瞬。本当に、ほんの一瞬の短さ。ほれは研ぎ澄まされた刃のように鋭く、恐ろしい程に残酷で冷たい。あと一刹那。理性がソレを施錠するのが遅れれば、その刃は過たず体躯を、真実を、あるいは「希望」をも貫いただろう。

ならば……


「アハハ、バレちゃった」


その一言は、もっと重いものであるべきだった。否、その軽い一言は真実を背負った彼にとっては無情なものである。


「流石だね。今回は上手く出来たと思ったんだけどな」

外連味のない純粋さ。まだ、外連があればどれほど良かっただろうと思う。衒いのある性格はこんな時には霧消するなんて、なんて酷い人なのだろう。

……一つ、違和感を覚える。今、目の前の人物はなんと言ったのだろうか。グルリ、と視界が暗転しそうなのを堪えて友であった“誰か”を睨みつける。


「おお、怖い怖い。そんな顔しないでよ。
まあ今のは自分の所為と言えば自分の所為だ」


でもねえ……、なんて勿体ぶるように、そしてわざと声のトーンを低くした。それが脳に反響し、反論ができなくなる。



「これまでのクロ達は、確かに身勝手な人がいた。でも、大体はみんなのため、お国のためとかの理由があった」


やめろ、なんて叫ぼうにもただパクパクと金魚のように口を開閉するだけでいくらやろうとも音は出ない。


「そんな人達はなんで死んだんだろう?
アハハ! 言わなくても分かるよね?


そう、全部────」








底の無い絶望に囚われてしまい、視界がゆっくりと暗転していく。グルリグルリ、沈むように微睡むように。



「⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎」



最期に、アイツはどんな顔で
なんて言っていただろうか




 

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Null(プロフ) - 詠狼幸さん» 確認しました。鍵付きCS作成にお進み下さい。 (2022年8月20日 22時) (レス) id: 6912cf13c7 (このIDを非表示/違反報告)
詠狼幸(プロフ) - 【https://uranai.nosv.org/u.php/novel/akatukinoy7/】表のCSが完成しました。確認をお願いします。 (2022年8月20日 22時) (レス) id: 309bc8f5b8 (このIDを非表示/違反報告)
Null(プロフ) - ねこなべやみなべさん» 確認しました。鍵付きCS作成にお進み下さい。 (2022年8月15日 14時) (レス) id: 6912cf13c7 (このIDを非表示/違反報告)
ねこなべやみなべ(プロフ) - https://uranai.nosv.org/u.php/novel/ckQZ1Ch56T10/ CSが完成致しました。ご確認ください。 (2022年8月15日 1時) (レス) id: cfbde54238 (このIDを非表示/違反報告)
Null(プロフ) - IMさん» 確認しました。鍵付きCS作成にお進み下さい。 (2022年8月12日 15時) (レス) id: 296ac8fb44 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Null | 作者ホームページ:無し  
作成日時:2022年7月5日 18時

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