226.戻ってきた日常 ページ35
気候は快晴、抜けるような青空にカモメが飛び交い、海も穏やかだ。ナミ自慢のミカンをさっき貰って、それをモグモグと食べながら目の前で繰り広げられる言い合いを眺めていた。
ちなみに、ミカンは葬送歌のお礼だ。
「捨てるなー！！！」
「絶対捨てるなー！！」
なんと、ルフィのポケットに "3" と書かれたレイドスーツが入っていたのだ。ニジが入れたみたいだけど、どう考えてもサンジ君のレイドスーツだ。
科学の力で強くなりたくないサンジ君と変身してビームを出したいルフィが言い合っている。
「フランキー1人で充分だろ、そんなトリッキーな船員は…」
ビームが出る船員がいるのか。
「なーに？科学をバカにした？ "
ナミがオレンジ色の棒をクルクルと回すと、中から出てきたのはゼウスだった。
「ぷはー最高この棒の中♡」
「ゼウス！！お前本当についてきたのか！！忠義より食い物を取るとは！！」
食べ終わったミカンの皮を焼却して、面白そうだったので騒ぎの中に行ってみる事にした。
「だが覚えとけ、下僕なら俺の方が先だからな！！！」
「もっとマシな返し無いの、サンジ君」
彼女の前で下僕宣言とはどういう事だ。
残念ながら私のツッコミは耳に届かなかったのか、サンジ君は水蒸気の塊と下僕1号の座を奪い合っている。
「おいサンジ、どうやっても変身できねぇ！！お前じゃなきゃダメなんだきっと…！！」
「やってみせてくれー！！」
「黙れ！！俺はジェルマじゃねぇんだ！！ジェルマ66、ヴィンスモークこの名を二度と俺の前で口にするな！！」
今度はゼウスからルフィに矛先が移動してギャンギャンと言い合っている。
目頭をおさえながらため息を吐く私の肩にブルックさんの骨ばった手が乗った。
「サンジさんはナミさんの下僕であり、Aさんの恋人だと思いますよ。ヨホホホ」
「…涙が出るフォローありがとう」
私がビームっぽい炎でも出せば言い争いは終わるんだろうかと、海に人差し指を向けたときキャロットの声が言い争いの声よりもよく響いた。
「ねぇみんな新聞が来たよ！！」
見張り台から飛び降りてきたキャロットの手には新聞がある。
「ジンベエの事は！？あの後の事載ってねぇか！？」
「んー…ルフィとサンジとジンベエとベッジが "ビッグ・マム暗殺未遂" だって。ほら！ルフィが主犯だよ」
ルフィが主犯か今頃ベッジ怒ってるかなー。ざまぁ見ろ。
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銀之助(プロフ) - 未だにお気に入り登録、お気に入り作者登録、ハートの通知などをたくさんいただき、ありがとうございます。この場を借りてお礼申し上げます。これからも長く楽しんで頂けたら、幸いです。 (2022年9月16日 22時) (
レス) id: 9c08df65af (このIDを非表示/違反報告)
銀之助(プロフ) - 香さん» コメントありがとうございます。かなりの長編だったのに全部読んでいただき、面白いと思っていただけて嬉しいです。キュンキュンをお届けできて一安心いたしました。 (2022年5月12日 21時) (レス) id: 9c08df65af (このIDを非表示/違反報告)
香 - 本当に好きすぎです…面白かったしキュンキュンしました！ (2022年5月9日 11時) (レス) @page48 id: 64178017ff (このIDを非表示/違反報告)
銀之助(プロフ) - たろ。さん» コメントありがとうございますー。一気読み嬉しいです！ありがとうございます。サンジくんの魅力を損なわず書けていたなら、本当に良かったです。 (2022年4月9日 22時) (レス) id: 9c08df65af (このIDを非表示/違反報告)
たろ。(プロフ) - やばいめっちゃ泣いたし一気読みした…サンジくんたまんねぇなおい。 (2022年4月5日 3時) (レス) @page48 id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：銀之助
| 作成日時：2018年7月11日 21時
