第6話 昼の金獅子団とくーちゃん ページ6
「へぇ…嬢ちゃんの親友か。そのルーちゃん?がな、
『琥珀はそんな子じゃない、すっごくいいヤツなんだ。だから頼む、助けてやってくれ!』
って必死に俺に縋ってきたんだよ。その迷いと穢れのない瞳に圧倒されてなぁ。
だから嬢ちゃん、俺はお前を救ける。
昼の金獅子団、団長の獅子王 暮人がな!」
…昼の…金獅子団…?
風の噂で聞いた事があった。
猫探しのような質素なものから、殺人事件のような大掛かりなものまで様々な依頼をこなす探偵集団だと。
確か…汚れ仕事をしていた人たちでも大歓迎で、
暗い過去を持つ人や、能力を持つ人が多いって聞いた。
「
「ああ、どうだ。凄いだろ?
…嬢ちゃん…いや、琥珀。
どうだ、俺の金獅子団に入らないか?此処ならお前だってやっていけるさ」
その優しく頼れる微笑みに、思わず頷いてしまいそうになる。
昼の金獅子団…。誰でも大歓迎の、能力使いの探偵集団。
あたしが、そんな凄いところの団員になる…?
「でも、あたし【災厄招き】だよ…?」
こんな能力、役にも立たないし、返って皆んなに迷惑かけるんじゃ…
第一に“あたし”という存在を、金獅子団の皆んなが認めてくれる訳がない。
「誰でも大歓迎、って言っただろ?…それに琥珀。お前 “誰かの役に立ちたい” んだろう?」
その言葉に胸が熱くなり、締め付けられた。
あたしがずっと望んでいた事。
何度も挑戦して、ダメだった事。
…また、挑戦出来るなら。
【災厄招き】のあたしでも、誰かの役に立てるなら。
「あたし、入りたい。
「よし、琥珀。お前はこれから金獅子団の仲間だ!歓迎するぜ?
早速だが、俺らの仕事場・探偵社へ向かうとするか」
行くぞーと手招きするおじさん。
こんなに誰かを尊敬したことは、あたしの中で初めてだった。
こんなにこの人について行こうと、信頼を置いた事も無かった。
こんなに暖かい言葉に、救われた事も無かった。
「…ありがとう。これからヨロシクね、
精一杯の感謝と尊敬の念にを込めて、くーちゃんをギューっと抱きしめた。
「は!?あゔえっ…!?」
「…あ、ごめんくーちゃん。ちょーっと力入れ過ぎちゃった」
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羽蝶(プロフ) - この企画の企画者様が消えました。ボードでこれからの事を話し合いたいので、続ける気があれば、来てください。 (2018年8月27日 20時) (レス) id: b6bf511456 (このIDを非表示/違反報告)
白夜の幻想者 - トワイライトさん» うん…ごめんね… (2018年8月22日 20時) (レス) id: 55b7b486eb (このIDを非表示/違反報告)
トワイライト(プロフ) - viviさん» ありがとうございます!頑張りますね^ ^ (2018年8月22日 20時) (レス) id: 8e3d40cfd2 (このIDを非表示/違反報告)
トワイライト(プロフ) - 白夜の幻想者さん» あ、そいえばそうだね…。COMMUも出来ないっけ…? (2018年8月22日 20時) (レス) id: 8e3d40cfd2 (このIDを非表示/違反報告)
vivi - とても面白いです!更新楽しみにしています! (2018年8月22日 20時) (レス) id: d25c8bf1a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:トワイライト | 作成日時:2018年8月4日 8時