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第3話 泥棒さんを捕まえろっ! ページ3

目の前が真っ暗になった。おじさんが何か話しているけど単語一つとして聞き取れない。





…今、何て言ったの…?





「––––––だけど本当に嬢ちゃんがあの【災厄招き】か?俺が聞いたのは、もっと悪いイメージばっかりなんだが…

そんな風にはこれっぽっちも見えないんだよなぁ…」


警察の人?何処かの組織の構成員?それとも…暗殺者?


…兎に角、この人は私が先程までいたあの村の人たちに雇われてる。


そして間違いなく、あたしを捕まえるために話しかけたんだ。


「おい、嬢ちゃん?俺の話聞いてるか?」



…逃げなきゃ、じゃないと何をされるかわかったものじゃない…!!



「…さよならっ!!」


「ちょ、おい待て嬢ちゃん!!俺の話を聞けって!!」


おじさんの制止を振り切り、全速力で走り抜ける。


通行人の人たちは皆んなあたしを見かけた途端、悲鳴をあげて避けるので視界は良好。



このまま行けば振り切れる…っ!!


すると突然、あたしに向けてじゃない女の人の叫び声が辺りに響いた。





「キャーッ!!そいつ捕まえて!!泥棒よっ!!」





“泥棒”、その言葉に思わず走る足を止めてしまう。


そうすると必然的にあの獅子王(ライオン)おじさんに追いつかれるけど、今はそんな事どうでもいいの。


あのお姉さんが困ってる。あたしだって…あたしだって誰かの役に立ちたい!!


キッと前を睨むと、通行人の人たちを押しのけて道を逆走してくる黒服の男の人の姿が。


その手には、あのお姉さんのかな?ピンク色のバッグが握られていた。



大きくゆっくり深呼吸。落ち着け、あたし!!


「おい、嬢ちゃん!!一回俺の話を–––––」


「出来る、あたしなら出来る。大丈夫。…落ち着いて…ほんのちょっとだけ力を解放させるの…」


おじさんが何か言ってるけど、気にしたら負け!


今はこれだけ(・・・・)に集中…っ!!





「天を焦がし、大地を穿ち揺るがす大災厄よ…あの者に、天地の怒りを与え給えっ!!え〜いっ!」





その言葉と同時に思いっきり手を振り下ろす。


するとあの泥棒さんの足元にキラキラと輝く、薄く広がった氷が現れた。


全速力で走り抜けていた泥棒さんはその氷で大胆に滑り、バッグが手から離れる。


そのまま自分の勢いで電柱にぶつかって目を回しているようだった。








無我夢中で、よく分からなかったけど…


あたし、ちゃんと制御出来た!!悪い人を懲らしめられたんだ!!

第4話 誰かの役に。→←第2話 ライオンのおじさん



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羽蝶(プロフ) - この企画の企画者様が消えました。ボードでこれからの事を話し合いたいので、続ける気があれば、来てください。 (2018年8月27日 20時) (レス) id: b6bf511456 (このIDを非表示/違反報告)
白夜の幻想者 - トワイライトさん» うん…ごめんね… (2018年8月22日 20時) (レス) id: 55b7b486eb (このIDを非表示/違反報告)
トワイライト(プロフ) - viviさん» ありがとうございます!頑張りますね^ ^ (2018年8月22日 20時) (レス) id: 8e3d40cfd2 (このIDを非表示/違反報告)
トワイライト(プロフ) - 白夜の幻想者さん» あ、そいえばそうだね…。COMMUも出来ないっけ…? (2018年8月22日 20時) (レス) id: 8e3d40cfd2 (このIDを非表示/違反報告)
vivi - とても面白いです!更新楽しみにしています! (2018年8月22日 20時) (レス) id: d25c8bf1a6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:トワイライト | 作成日時:2018年8月4日 8時

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