お嫁になるのが夢の柱【鬼滅の刃】 (ページ13)

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其ノ拾壱ページ13

柱全員での食事会から数日。
私はお館様に呼ばれて産屋敷邸に居る。

………そしてそこには………

『お、おはようございます。

…………宇髄さん………。』

宇髄
「おう。Aも呼ばれたのか。」

『はい。
新しい任務のことだと思うのですが…。』

……どどど、どうしよう………
合同任務だとしたら数日は一緒に居ないとだよね……？

あぁ…心を無にできるかなぁ………。

一緒に居れるのは嬉しいけどバレないかなぁ…

宇髄
「…ぃ……おい、A！」

『っ！？は、はい！？』

宇髄
「何ボーッとしてんだ。
もうそろそろお館様が来られるぞ。」

『ご、ごめんなさい。
少し考え事をしてました。

ありがとうございます。』

私は小さく微笑み姿勢を正した。

そのすぐ後にお館様が部屋に入ってこられた。

お館様
「おはよう。
A、天元。」

『おはようございます。お館様。』

お館様
「早速で悪いが、これから2人で任務に行ってもらうね。」

宇髄
「かしこまりました。」

『かしこまりました。お館様。』

お館様
「今回下弦の鬼が居る可能性が高いから、気をつけて行っておいで。」

私と宇髄さんがかしこまりましたと返事をして、
お館様を見送っていると、ふとお館様が振り返り際に思い出したようにあぁ…と小さく息を着いた。

お館様
「すまないがAは少し着いてきてくれるかい？」

『？？かしこまりました。
失礼致します。』

私はそのままお屋敷に上がってお館様に続いて部屋に入る。
チラリと後ろを振り返ると、宇髄さんが何だか羨ましそうな顔で私達を見送っていた。

『お館様？あの………』

お館様
「A、そんなに気をはらなくて大丈夫だよ。
いつも通り、他のみんなと同じように接すればいい。」

奥の部屋に入り、宇髄さんの気配が無くなったところで、お館様は全てお分かりのようにポンっと私の頭を撫でた。

『………はい…』

お館様
「Aの気持ちは分かるよ。
迷惑を掛けたくないということも……。

でも、今のままだと後悔するよ？」

『分かってはいるのですが……宇髄さんにはとても素敵な奥方がいらっしゃいます。
それに私は雲柱です。

須磨さん達の様に宇髄さんの帰りを待つ事も出来ませんし、いつ死ぬかもわかりません。

そんな私が……』

お館様
「それは天元とて同じ事だよ。
だからこそ、今の時間を大切にして後悔しない道を選ばないといけないんだよ。」

お館様の言葉に、私は俯くことしか出来ない。